ワクワク感がスゴイ!大人の隠れ家デートができる名店10選

「遊びなれた大人だけが知る、真の隠れ家店」……そんな秘密の美食店には、店の数だけこだわりがあり、その本質を理解した客のみに扉は開かれる。

本当は教えたくない、本当の隠れ家。こっそり教えます。

重厚な鉄の引き戸を開けて中へ。毎日、丁寧に掃き清められ、打水されて、今日の来客を待つ

誰も知らない広尾の静謐『こうもと』

場所は広尾学園の近所。だが確かに発見しにくい場所にその店はあった。

重厚な鉄の扉を開けると、そこには和の趣がたっぷりの池を擁した入口。中には端正な木のカウンターと、ウッドを基調にしたモダンな和邸宅といった空間が広がる。

2003年に「パーティや観劇後に、ドレスアップした姿で違和感なく過ごせる洗練されたお店がないから」と女性オーナーがオープンしたこの店は、頑なにメディアへの露出を避けて来た。もちろん現在も紹介制だ。

ここでのお客の平均滞在時間は何と4時間。誰もが心地良く過ごしている証だ

料理はひたすら“美味しいもの”を追求する。例えば、出汁巻き玉子や飛騨牛のにぎり寿司、甘鯛のからすみ焼き。和が基本で馴染み深い味はどれも、クオリティが高く、ひと口食べるとほっとする。

アメーラトマトと薄揚げチーズ焼き、和シュウマイなど、捻りを加えたオリジナルの皿も、はっとする美味しさだ。おまかせコースも用意するが、アラカルトならばいずれも1000円前後と価格帯は手頃。

料理のクライマックスには、皆が必ず注文するお蕎麦。“外一蕎麦”と称された蕎麦は、玄そば十割に対して1割のつなぎでまとめた力強さ、野趣溢れる風味が、素朴で懐かしい。

3階にはワインバー『Y’in』が別店舗として営業中。入口は別で、営業は深夜2時まで。食事は『こうもと』より出前することも可能だ。グランヴァンからカジュアルワインまで銘柄も豊富に揃える。

聞けば、3階には別店舗としてワインバーもあるという。食事が終わったら、そちらに席を移し、静かに料理の余韻を楽しむ。そんな時間も、また贅沢だ。

総じて気取らず、でも凛々しい。何とも使い心地の良い店だ。けれど、なぜこの店は千客万来ではないのだろう。その理由について、店主はこう語る。

「年月をかけて、築いてきた店と常連様との大切な関係を守りたい」

この言葉から惨み出るのは、お金や知名度に左右されず、今まで店とゲストで心地良い関係を構築してきたという矜持。

葱そば。最後の〆にオーダーする人気メニュー

「お店は人間と同じで、万人に愛される事は不可能。ならば、その個性を認めて共に成長できる、そんな長く続く関係を大切にしたいだけなんです。変わった店だけれど、その分、ゲストへの偏愛ぶりは充実しています」

そう笑う店主だが、ここの接客はつかず離れずへりくだらず。そのサラリとした関係を、誰もが心地良いと感じるのだろう。誰もが隠れ家にしたいと思う店の条件を全て満たした空間。もし、自分がこの店の常連だったなら、やはり一見さんはお断りにしてほしいと思う。ささやかな自尊心をくすぐられる。ここはまさにそんな店だ。

飛騨牛のにぎり(4貫)。ワインともよく合う

蕎麦がきの揚げ出汁。雲丹と海苔の風味もいい

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