2015.07.06
和食の隠れ家といえば、広尾は聖地といえるだろう。
むしろ広尾は隠れれば隠れているほど、いい店が多い。裏通りに入るだけで、旨そうにみえるというのもあるのかもしれない。
創業43年目の”予約が取れない隠れ家”、そして2015年上半期新店の”予約が取れない隠れ家”を紹介しよう。
日本料理界の鬼才が手掛ける
『ラ・ボンバンス』のセカンド店『Sudachi』
日赤通りの地下にひっそりと誕生したのは、ミシュランの星を7年連続で獲得している『ラ・ボンバンス』の岡元信氏が手掛けたセカンド店。だがしかし、よくある2号店とは、ひと味もふた味も違う。
岡元氏のもとで修業を重ねた弟子が腕を振るう舞台となる店舗でありながら、価格は『ラ・ボンバンス』より1000円高い。
根底は同じ新和食のスタイルで、鮨や鉄板など料理のバリエーションが広くなったとはいえ、親方の店よりコースの価格設定が上というのがユニークだ。
これは、弟子のモチベーションが上がらないはずがない。岡元氏から弟子に対して、この上ないステージとなる店で、料理人として羽ばたいてほしいという“巣立ち”の意味が含まれている。
そして、もうひとつ、“素”と“ダチ”にも由来。大切な友達との語らいで、素の自分を楽しんでもらう場所でありたいという願いから誕生した店でもあるのだ。
ちなみに、テーブル席の脇に、小さな“酢橘”の実がなる木が置かれている。そんなさりげない遊び心にクスッと微笑んでしまう。
“なかむらブランド”の集大成は
リピート必至のしっぽり和食『味のなかむら』
『並木橋 なかむら』を軸に、赤坂の『分店 なかむら食堂』、池尻大橋の『KAN』、代々木上原の『蕎麦屋 山都』などそのエリアに合ったコンセプトで地元に根付いた店舗を展開するなかむらブランド。
集大成となる7軒目の『味のなかむら』は、大人の街である広尾を意識し、『並木橋 なかむら』の兄貴分といった位置付けだ。店名に“味”とあえて謳っている通り、より上質な料理にこだわる。
意識高い系大人の居酒屋『並木橋なかむら』で切磋琢磨した弟子が展開する、『味のなかむら』はこなれていて洒脱。
全国各地から取り寄せる鮮魚の刺身や、旬の食材を使った小鍋仕立てのしゃぶしゃぶや土鍋ごはんなど、一口食べるごとに活力になるようなメニューが並ぶ。
創業43年!老舗炭火焼きでしっぽり『My Room 雲母』
パチパチと炭が焼ける音に耳を傾けながら、金目鯛、のどぐろ、穴子などの魚の一夜干しと一緒に、「野菜嫌いをも虜にする」という『My Room 雲母』。
こちらの店名、読めるだろうか。
『うんも』ではなく、『きらら』。だが単なるキラキラネームではないので、侮るなかれ。43年前からある元祖広尾の隠れ家の”元祖キラキラネーム”でもあるのだ。
京都・比叡山、かの地は平安時代から良質の雲母の産地として有名で、キラキラと輝く雲母は『キララ』と呼ばれた。元々、雲母は『キララ』と呼ばれていたのである。
そして山頂に向かう坂は、雲母坂(きららざか)と愛され、その地に旅して恋に落ちた先代のオーナー(現オーナーの父親)が命名したのが、『My Room 雲母』。
今年43年目の根強い人気の元祖広尾の隠れ家では、確固たる信念で弟子でもある娘が父親から受け継いで本当に旨い野菜だけを提供し続けている。
元祖の深さに思いを馳せながら、はぜる炭火焼に目を細めていると、また酒が進むのも一興。
さらに、特筆すべきは、料理を引き立てる設えのバリエーションの秀逸さ。
重厚感あるテーブル席がずらりと並び、しっぽりとしたカウンター席の奥には、すだれで仕切ることができる半個室も完備。
席ごとに違った表情を見せてくれ、何度リピートしても飽きることがないだろう。ビジネスやデートなど、様々なシチュエーションに利用できそうだ。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
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