日本を代表するフレンチ巨匠4人がリアルに通う店16選!

『ル・マンジュ・トゥー』谷昇シェフのお薦めはこのレストランたち!

疲れているときは、やっぱり鰻『いづもや』

日本橋

谷シェフが最初に挙げてくれたのが日本橋の鰻屋『いづもや』だ。

「最近すごく仕事が忙しくて、少し疲れ気味なんですよね。そんな時に欠かさず行きます。 本店もすぐ近くにあるのですが、僕の店と同じ日曜定休なので、日本橋三越のイートインによく伺います。」

「ここは、僕の奥さんが子供の頃から通っています。今住んでいる家からも近いし、辛めのタレも好みに合う。基本的にみりんを多用した甘い系のタレが苦手でして。」

谷シェフが毎回必ず注文するのが、「うな重の松の大盛り」だそうだ。

「料理人というのは、肉体労働者なので沢山食べます(笑)本当は日本鰻(より皮が柔らかく、希少)を使った昔ながらのうな重が食べたいのですが、残念ながら、いつも僕が行く夕方には売り切れてるんです。」

『いづもや』の鰻の魅力を谷シェフはこう語る。

「とにかくふわっふわ。なんでこんにふわふわに蒸し上げられるんだろうってくらい。一連の作業工程がまったく分からないからこそクセになる。また、お重の中で鰻とご飯を箸で切ってすくいあげる動きの中で、まったく鰻が動かないのもすごい。初めて行ったときにびっくりしました」

多い時は月に2回訪れるという。3週連続で行こうとした時は、さすがに奥さんに止められたそうだ。それほどまでに、『いづもや』の鰻は谷シェフの胃袋を掴んで止まない。

今までと全く違う、「軽やかな」中華『桃の木』

三田

『桃ノ木』を知ったのは、対談本の書籍の打ち上げで、出版社の編集者が連れて来てくれたのがきっかけだという。

「僕は中華が大好きなんですが、ここのお料理は今までいただいいてきた中華とまったく違った。すぐに家族を連れて再訪したら、みんなも大好きになってしまいました」

一体、今までの中華とは何が違うのか。

「軽いんですよ。とろみのあるような料理がない。ほとんどつないでないんです」

料理人の小林さんの姿勢にも心打たれるという。

「彼の仕事中の後ろ姿を見ていると、まるでバレリーナみたい!頭の動線がまったくブレないんです。凄い!と思いましたね」

「脇についているセカンドとの会話を小耳に挟むと、また「今の皿出すタイミング、1秒遅いよね」なんて、すごい精巧なんです。それでいて腰が低く、大好きな料理人ですね」

味わいの違いだけではなく、きめ細かな接客姿勢も谷シェフには興味深く映る。
たまには一味違う中華を味わいに、三田まで足を運ぶのもよいだろう。

もう蕎麦は、ここ以外愛せない『布恒更科』

大森

大の蕎麦好きを自認する谷シェフ。年越し蕎麦は30年以上『布恒更科』で毎年家族で食べているという。

「蕎麦が大好きで、平日にお店を閉めることがあると行きます。僕はグルメじゃないから、自分で店を探さないんです(笑))知り合いが連れて行ってくれたのがここを知ったきっかけ」

「蕎麦に関して一切ここ以外浮気しません。30年以上年越し蕎麦はここで。年越し蕎麦は予約を取らないので、家族全員で1,2時間寒空の下で並ぶこともあります」

同じ名前でご子息が銀座で新店を開いたという。銀座店も谷シェフも気になるところだ。

初めて行った時はまだ更科蕎麦を谷シェフは知らなかったという。

「真っ白な蕎麦を知らなかったので、驚いたんです。で、おやじさんに聞いてみると、蕎麦のことを話し始めたらもう止まらない。素敵な人だなと思いましたね」

谷さんの店紹介では最後まで、料理だけでなくシェフ、料理人への愛情あふれるコメントが尽きなかった。レストランを訪れた際は、シェフや料理人と会話を楽しむことでより一層食事が味わい深くなることを谷シェフの取材から窺い知れた。

■プロフィール
たに のぼる 六本木の「イル・ド・フランス」からフレンチの世界に入る。1976年、1989年と2度フランスへ渡り、アルザスの3つ星レストラン「クロコディル」や2つ星レストラン「シリンガー」などで修行をする。帰国後、六本木の「オー・シザーブル」などでシェフを務めたあと、1994年に「ル・マンジュ・トゥー」をオープン。

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo