グルメな彼女を満足させたくて、ハマっ子の友人に教わった横浜のレストランへ。
開港以来、世界の食文化を呑み込んできたこの街らしく、店内は海外の酒場のような活気。カウンターの向こうから料理が運ばれるとその圧倒的な「画力」に彼女の目が輝いた。
気取らない陽気な空気感と、妥協のない本物の美味しさ。食欲を刺激する至福の体験があればふたりの会話も自然と弾む。
これぞまさに、横浜という街がくれる最高のディナーなのだ。
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1.横浜のリトル・イタリアに遭遇!?本場の郷土料理まで熟知する女性店主のセンスがほとばしる
『オスタリア マッジォ』@平沼橋
黄色い外壁の扉を開けると、わずか6席の小さなイタリア食堂『オスタリア マッジォ』が現れる。
カウンターに立つ店主の島本さつきさんとの距離も近く、さながら自宅のキッチンに招かれたようなアットホーム感。
そんな空間でいただけるのが、イタリア仕込みの郷土料理だ。
「とんでもなく美味しい料理に衝撃を受けた」というイタリア・アブルッツォ州のリストランテで3年、カジュアルなオステリアで3年研鑽を積み、現地のクラシックな高級店からマンマの家庭料理までを経験。
その両方を落とし込んだ島本さんの料理は、塩とオリーブオイルで素材を活かしたストレートな調理がほとんど。
「クスクスのサラダ」は五島の真蛸と青トマトを塩とオリーブオイルで和え、少量のコラトゥーラで旨みをプラス。
食材は極力ヨーロッパ産を使用しており、主張しすぎないセンスとこだわりがシンプルな料理にさらりと込められている。
ワンオペながらもひと皿ごとに食材や現地でのストーリーを解説し、それに合わせるワインも提案。
素朴な美味しさにしみじみ浸る、穏やかな幸せを味わえる。
― 店主に聞いた!近所の2軒目 ―
ワイン好きなら野毛の自然派ワインバーへ
「美味しいナチュラルワインをもう少し飲みたいなら、野毛の『ワインのお店ムー』がオススメです。グラスでいろいろと気軽に味わえるのがいいですね」
2.小さなビルの2階に上がれば、ハマの大人が夜な夜な集うベトナム酒場が待っている
『cafe & bar MÉLI-MÉLO』@石川町
元町の裏通り。賑やかな中華街を抜けた落ち着いた一角、細く急な階段を上った先にあるのは、知る人ぞ知る大人の隠れ家『cafe & bar MÉLI-MÉLO』だ。
夜な夜なここへ集うのは、美食と酒を愛する横浜の大人たち。日々の喧騒を離れ、時間を気にせずゆっくりと羽を伸ばすのが彼らの流儀である。
卓上を彩るのは、新鮮なハーブや野菜をふんだんに使った本格アジア料理の数々だ。
エッジの効いたスパイス感と、思わずお酒が進むしっかりとした味付けがたまらない。
「季節の前菜盛り合わせ」1人¥2,145(写真は2人前)。
「鮮魚のタイハーブマリネ」「ゴーヤの肉詰めスープ煮」「焼きナスと茗荷のひき肉のせ」など満足感のある4種セット。
それに合わせるお酒のラインナップがまた秀逸。
アジア料理には珍しい銘酒の日本酒や、個性豊かなナチュラルワインが豊富にそろい、ジャンルを超えた自由なペアリングを心ゆくまで楽しめる。
店主夫婦の温かなもてなしに身を委ね、時間を忘れて語らいながら杯を重ねる。最後は意外にもナポリタンで〆るなんて粋なオーダーもハマっ子流。
せわしない日常の束の間の休息のような、特別な時間が流れている。
― 店主に聞いた!近所の2軒目 ―
元町の人気ワインバーかバーでフルーツカクテル
「『元町マチルダ』はワインのセレクトが秀逸で、店主の土岐裕次朗さんとの会話も楽しい。〆のフルーツカクテルを楽しむなら『キウンクエ』もオススメです」
3.ピザ偏差値を底上げする実力派ピッツェリア無くして、横浜の美食は語れない
『ラ フィーリア デル プレジデンテ』@馬車道
ガス灯の柔らかな光が似合う横浜・馬車道。
舌の肥えた地元民が夜な夜な集うのが、実力派ピッツェリア『ラ フィーリア デル プレジデンテ』だ。
本場ナポリの活気さながらの店内で腕を振るうのは、ナポリで腕を磨き、現地のピッツァ選手権で日本人初優勝を果たした今井 憲さん。
小麦粉からチーズに至るまで主要な食材をイタリアから取り寄せ、本場の空気を皿の上に再現する。
驚くべきはその卓越した焼きの技術。
ピッツァの種類ごとに窯での火入れを巧みに変え、サクッと軽い歯触りやもっちりとした弾力など、1枚ごとに最適な食感を引き出す。
生地が完売し、早仕舞いすることも日常茶飯事な店内には、仕事帰りの大人や、週末のディナーを楽しむカップルの姿。イタリアビールでのどの渇きを潤し、焼き立てのピッツァを頬張る幸福たるや。
横浜の街並みとナポリの陽気さが交差するこの空間では、心満たされる格別な時間が約束されている。
― 店主に聞いた!近所の2軒目 ―
イタリアのコーヒーで食後のエスプレッソを
「イタリアを中心としたコーヒーを楽しめる『ヨコハマ プリモディーネ』。ディナーのあとに飲む、エスプレッソは最高ですよ」
4.名物ビステッカを手にワインを開ける馬車道の一角。豪快な大人たちの聖地へいざ!
『Trattoria Da KENZO』@馬車道
イタリアンの名店が多い横浜で、真っ先に名が挙がるのが『Trattoria Da KENZO』。
トスカーナを中心に4年半修業し、帰国後は『La Tenda Rossa』で料理長を務めた西沢健三さんが腕を振るう骨太なイタリアンに、ハマの食通たちも太鼓判を押す。
「クリエイティブよりトラディショナル」を重んじる料理は、“現地の味”と“ボリューム”を体現。
惜しみなく盛られた旬食材の前菜に豪快なビステッカ、パスタの量もシェアしても十分な満足感。
シンプルだが大味にならないのは、食材の持ち味の引き出し方や緻密な火加減・塩加減を徹底した技術の高さゆえ。
大箱の賑やかさと目の行き届いたサービスも、楽しい時間を演出してくれる。
― 店主に聞いた!近所の2軒目 ―
天才バーテンダーの至極の1杯で締める
「フレアバーテンダーとして有名な『カクテルバー ネマニャ』の北條智之さんは、創作カクテルの天才です。ここなら唯一無二の1杯に出合えるはずです」
5.裏野毛に佇む一軒で、シェフ渾身の“家庭料理”をシェアする幸せ
『オステリア イノウエ』@野毛
賑わう野毛を通り抜け、動物園通りへと足を進める。この“裏野毛”とも呼ばれるエリアでふたりの夜を重ねる、とっておきの隠れ家『オステリア イノウエ』がある。
カウンターに立つのは、イタリアン一筋の店主・井上広二さん。素材を慈しむ丁寧な仕事と確かな技術が、ひと皿ごとに息づく。
名物の自家製手打ちパスタをはじめ、料理の多くはふたりでシェアするほどのポーション。
美味を分かち合う時間が、ふたりの距離を縮めてくれる。
締めくくりには温かいコーヒーと可愛いクマのフィナンシェ。そんな心憎い遊び心も会話を弾ませる。
実直なシェフが作り出す確かな味に、野毛の裏まで美食レベルが上がっていることを確信する。
― 店主に聞いた!近所の2軒目 ―
徒歩5分のバーで未知のカクテルを楽しむ
「『Alfredo Modern Cocktails』は、店主がスパイスや甘みを駆使してつくるカクテルが楽しめます。昔のレシピなど、珍しい1杯にも出合うことができますよ」
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