秋の気配が少しずつ深まってきた、今日この頃。しのぎやすくなった気候とは裏腹に、東京のレストランシーンには絶え間なく新しき風が吹いている。
必ずや次世代の予約困難店になるであろう、注目の店を厳選して紹介。
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日本酒の新たな可能性を、これまでの境界を超えて表現する場を創りたい。そんな思いでこの店『MUKYO Sake & Beyond』を始めた木村好伸さん。
『NARISAWA』の元ヘッドソムリエにして、現在は表参道『鮨m』でマネージャー兼ソムリエも務める酒のエキスパートだ。
ここでは、マイナス15度まで管理が可能な日本酒専用セラーを特注。
「うちではマイナス9度で管理しています。甘みや旨みがよりシャープに広がり、雑味が削ぎ落とされクリアな甘みが舌に広がるんです」と語る木村さん。
日本酒カクテルも人気!
彼が提案する独創的な日本酒カクテルも魅力だ。
日本酒の概念を一新する、新しきマリアージュをここで知る
初めてなら、ぜひペアリングを楽しみたい。
惜しまれつつ閉店した『ピエール・ガニェール東京』などで腕を磨いた松澤俊介さんが繰り出す料理は、和のニュアンスを加味しつつ、基本はしっかりしたフレンチ。
イカと雑穀の一品「余白」は、ペアリングの日本酒「IWA」をイメージした松澤さんの意欲作。「IWA」の酒蔵がある富山県の立山連峰を連想させるひと皿。
料理はすべてコース(¥13,200)より。
初めはテラスでウェルカムドリンク。想定外のコースの幕開けに胸が高鳴る
コースのスタートは、テラスでアミューズとカクテルをという演出も粋。
アラカルトもあり、カクテル一杯から楽しめる。
気鋭の鮨職人の技を味わえる店が、代々木上原に誕生した。
店主の寺島拓嗣さんは16歳で料理の世界に入って経験を積んだのち、鮨職人としてドイツ、アメリカ、カナダ、ニュージーランドなど、腕一本で世界を渡り歩いた。
2024年、大森にオープンした『鮨処 しし』の親方に就任すると、程なくミシュラン東京のセレクテッドレストランへと店を導いた実力者だ。
念願の自身の店『しゝゑ』は、控えめな外観がまず印象的。ガラガラと引き戸を開けて足を踏み入れるアプローチは、個人の邸宅を思わせる。
日本屈指の仲卸『フジタ水産』のまぐろと聞けば、通人も唸る
寺島さんのルーツである新潟・上越の食文化と食材を盛り込んだコースは、ここでしか出合えない食体験に満ちている。
漁師の友人から特大サイズを送ってもらう新潟名産の「南蛮エビ」は、エビ味噌でヅケにし、味わいをより濃厚に。
さらに“鮨の花形”ともいうべきまぐろは、一流の鮨職人たちが絶大な信頼を寄せる仲卸「フジタ水産」の藤田浩毅さんが、寺島さんのために選ぶ天然本まぐろ。
唯一無二の品々に心酔するはずだ。
肉本来の濃密な旨みと美しい香りに、今更ながらに気づく衝撃
上質な牛肉をさまざまなスタイルで味わえる“肉割烹”は、会食でもプライベートなディナーでも人気のジャンル。名店の流れをくむ、ブックマークに加えたい新店が登場した。
西麻布『喜円』は、かつて『肉割烹 上』があった場所にオープン。“上”の移転に伴い、約7年にわたって料理長の右腕として活躍してきた丸子隼人さんが腕を振るう店として、生まれ変わったのだ。
丸子さんが惚れ込む牛肉は、勢戸崇市さんが育てる「三田勢戸牛」。
ストレスのない環境と30ヶ月以上という長期肥育で育まれた肉は、赤身の濃密な味わいと軽やかな脂が魅力。
牛刺し、カツサンド、しゃぶしゃぶ、ステーキなど、部位ごとに最適な調理法で仕上げ、それぞれの魅力を引き出している。
また、主に前菜で登場する牛肉以外の魚介類や野菜も厳選された素材尽くしで、仕立ても実に巧み。圧倒的な充足感が約束された一軒だ。
装飾性を排したミニマルな空間で、料理に没入する
2023年6月に群馬・前橋でオープンするやフーディーの耳目を集めた『cépages』が、『cépages - de la nuit』と店名を改めて元麻布で再始動を果たした。
シェフを務める石橋和樹さんは『アピシウス』『レフェルヴェソンス』といった名店で経験を積んだ実力派だ。
確かな技術と日本の食材、グランヴァンが出合い、未知なるマリアージュへと到達する
『はもんみなかみ』の生ハム、『十石みそ』の麦味噌など、前橋時代から地元の優れた素材を巧みに料理に取り入れていたが、移転後はそのセンスにさらに磨きをかけ、日本の上質な食材の魅力を活かしつつ、独自のモダンフレンチに着地させている。
群馬の「焼きまんじゅう」へのオマージュを込めた「フォアグラ 焼きまんじゅう」。
フォアグラといえば、の「シャトー・ディケム」グラス¥9,000(30㏄)と。
ワインラヴァーなら、マネージャー兼ソムリエの山田晃一郎さんによるワインのセレクションも要注目だ。
入手困難な銘柄を含めて300種類以上のフランスワインを取りそろえ、料理と呼応しあう珠玉の1杯を提案してくれる。
さらにはアラカルトとワイン、という楽しみ方もOKという懐の深さ。自在に使いこなしたい。
街の喧騒から離れた路地裏に、大人たちが気取らず集える空間がある
外苑東通りを挟んで「東京ミッドタウン」の向かい側。奥まったブロックながら実力派の飲食店が立ち並ぶ一角に、仲間入りを果たした1軒のビストロが。
ここ、『cadeau』は、とんかつと創作料理が評判の白金『ぽるこ』が手掛ける新店だ。
シェフを務める木下裕貴さんは、フレンチ一筋のキャリアの持ち主。“美食の街”とうたわれるフランス・リヨンでの修業経験も持つ。
それゆえ、メニューにはオーソドックスなビストロ料理の名前が多く並ぶ。
パテアンクルート、ウフマヨ、オニオングラタンスープ、赤ワイン煮込みなど、ワインが進む料理ぞろい。
それらをアラカルトで思いのままに楽しめるスタイルが、食とワインを愛する大人に評判だ。
加えて、前菜からデザートまで自慢の8品を味わえるコースは¥6,600と破格。
UNDER¥10,000のボトルワインも豊富
幅広いシチュエーションに寄り添ってくれるこなれた1軒、覚えておけばきっと役に立つ。
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