表紙カレンダー Vol.163

「どう見られるかな、と考える余裕なんてない」女優・白石 聖がデビュー10年のいま大事にするもの

夏の夜、女優・白石 聖さんとエキゾチックな雰囲気のスタンディングバー『三千世界』へ。

うだるような暑さをひととき忘れさせてくれる、軽やかなワインとオープンエアの開放的な空間。

ドラマやCMなどで活躍するまさに今をときめく白石さんに、デビュー10周年とこれからを聞いた。



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今をときめく女優・白石 聖の10年と、これから。

白石 聖

料理やドリンクはカウンターで注文するスタイル。そのひとときをきっかけに、店主や近くの客との距離も縮まっていく。立ち飲み初体験の白石さんも「肩肘張らずに楽しめるので、自然と会話も弾みそう」と頬を緩めた


撮影を終えてインタビューに応じた白石 聖さんは、意外なほど淡々としていた。

今年はデビュー10周年。NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』に続き、放送中のドラマ『一次元の挿し木』ではヒロインを務める。はたから見れば、キャリアは大きな節目を迎えている。

だから、こう思ったのだ。景色が変わって、心境も変化したのではないか、と。だが、その予想は最初の質問であっさりと覆された。彼女は真っすぐこちらを見て、きっぱりとした口調で言った。

「役の大きさや仕事の規模で、自分の心持ちが変わることはありません。いただいた役を一つひとつ大切に演じたい。ただそれだけです」

もちろん、不安やプレッシャーはあったらしい。それでも、「どう見られるかな、と考える余裕なんてなかった」と振り返る。やるしかない。目の前の役に向き合うだけだ。

興味深かったのは、その語り口に力みがなかったこと。そして、それは10周年について答える時も同様だった。

白石 聖

白石さんが食べているのは、ロシアやタイ、ベトナム、イタリアなど、多彩な食文化を自由に取り入れた「開眼タコス」


「よく10年続いたなという気持ちもあるし、そんなに経ったのかという驚きもあります」

節目をことさらに強調することも、自分の歩みをドラマチックに語ることもない。その姿勢は一貫している。

もともと目指していたのは女優ではなく、声を使う仕事だった。幼い頃から音読や朗読が好きで、アニメーションに声が吹き込まれる瞬間に心を動かされた。スカウトされたことをきっかけに芝居の世界に飛び込んだのも、「演じる」という共通点があったからだった。

「人見知り」というイメージについても、「自分ではそう思ったことはないんですけどね」と苦笑した。

仕事を始めた頃、緊張している姿を見た周囲から指摘されるうちに、自分もそう認識するようになってしまっただけなのだとか。世間が抱くイメージと、本人の認識――その間にややズレがあった。

そんな白石さんが、これからも大切にしたいのは「新鮮味」だ。

白石 聖


「いろいろな人の考え方に触れて、関心を持ち続けたい。自分にはない価値観に出合うことで、お芝居にも新しい発見があると思っています。そういう積み重ねを大事にしたいです」

作品を観た人の心に何かを残せる女優でありたい。そのために、自分の感性を更新していく。変化を追いかけるのではなく、その時々に訪れる出会いや経験を受け止め、自分のものにしていく。そのしなやかさこそが、白石 聖という人の強さだ。

夏は、いつもより少しだけ心が軽くなる季節だ。少し遠回りをしてみる。知らない景色に足を運んでみる。新しい人や価値観に出合ってみる。一歩を踏み出すことが、思いがけない発見につながることもある。

変わろうと気負わなくてもいい。目の前に訪れた新しい変化を、素直に受け入れてみる。そんな軽やかさが、この夏を確実に豊かにしてくれる気がした。


― 白石 聖さんの「夏の欲求」は? ―
浴衣を着て、長岡の花火を一度は見てみたい

「暑さは苦手ですが、夏だからこそ楽しめることにも挑戦したい。今年は花火大会に行くのが目標です。浴衣を着たのは10代が最後なので、久しぶりに袖を通せたら。いつか夜空を埋め尽くすという長岡の花火も見てみたいです」

■プロフィール
白石 聖 1998年生まれ。神奈川県出身。’19年、『ゼクシィ』12代目CMガールに。’26年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』では主人公の幼馴染・直役を好演し、7月5日スタートのドラマ『一次元の挿し木』でヒロインを務める。

■衣装
ドレス¥99,000〈CFCL TEL:050-1726-2002〉、ピアス¥1,210,000、リング(左手)¥1,331,000、リング(右手)¥1,815,000〈すべてTASAKI TEL:0120-111-446〉、シューズ¥192,500〈Christian Louboutin/Christian Louboutin Japan URL:https://jp.christianlouboutin.com/


▶このほか:「自立した女性になりたい」日向坂46藤嶌果歩、初単独センターの不安と20歳の理想像



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