Q2:このアプローチが失敗に終わった敗因は?
二回目のデートは、西麻布の和食屋で食事をした後、六本木にある会員制のバーへ連れて行くことにした。ちょっと薄暗い雰囲気が好きで、ここも女の子と二人で来るには鉄板の店だった。
それに会員制という優越感と特別感もある。
「初めて来た!翔太さん、ここのお店はよく来るの?」
「ううん、由真ちゃんみたいな特別な子だけとしかこないよ」
「本当に?絶対嘘だ」
そう言って笑うので、僕も思わず笑ってしまう。
「まぁ、たまに男友達と来るかな」
「そうなんだ」
冗談を言い合いながらも、二人の距離は近くなる。そして今日も由真は綺麗で、思わず手を触れたくなった(けれども、もちろん我慢した)。
すると、由真が不意にバーカウンターの上に置いてあった僕のスマホを指差した。
「LINE、さっきからたくさん来ているけど大丈夫?」
「あぁ、これね。大丈夫。週末になると、色んな人から“会いたい”とか“飲もうよ”って誘いが来るんだけど…。でも、今は由真ちゃんとデート中だから」
このLINEには、もちろん女性からの誘いもある。でもそれは言うべきではないのはわかっているし、何よりも、“由真との時間を大切にしている”アピールができただろう。
すると、由真は僕の顔をじっと見つめてきた。
「翔太さんって、意外にまめだよね」
「そう?好きな子以外には、結構冷たいよ」
「そうなんだ」
実はLINEも毎日ではないが、由真にはこまめに送っている。
― 翔太:今日仕事どうだった?
― 翔太:週末空いてる?
― 翔太:これ由真ちゃん好きそう、と思って。
内容は、くだらないことかもしれない。でも我ながら、丁寧に大切に関係を育てていたと思う。
押しすぎず、でも引きすぎず、女性が喜ぶ頻度の連絡を意識していた。
「そっか…。私だけなんだ。嬉しいな」
そう言うと、由真はさらに僕の目をじっと見つめてきた。
― あれ?今日で行けるかも。
先ほどから距離も近いし、由真は僕に興味を持っている。スマホが鳴っていることに“嫉妬”しているということは、僕に多少の気持ちがあるのだろう。
だから意を決し、このデートの帰り道、僕は正直に気持ちを伝えた。
「由真ちゃん、付き合わない?」
男性は、グイグイ押すに限る。いいと思ったら、早めに気持ちを伝えるべきだ。そう信じていた僕は、ストレートに想いを伝えた。すると、由真は道端で目を見開いた。
そして数秒後、こう言ってきた。
「翔太くん、ありがとう。嬉しいんだけど…もう少し考えさせてもらってもいいかな?まだあまり、翔太くんのこと知らないから、時間が欲しいなと思って」
「そっか、そうだよね。わかった」
しかしこの後2回ほど会ったものの、由真が僕になびく気配を全く感じられなかった。
それどころか、連絡がなくなってしまった。
振り返っても、落ち度が見つからない。デートの場所も悪くなかったし、話も盛り上がっていたはずだ。ルックスに問題があったとも思わない。これまで同じようなアプローチで、うまくいってきた経験もある。
少なくとも、これまで女性関係で困ったことはなかった。気になった子にアプローチして、大抵うまくいってきた。食事会でもどこでも、気に入った子に連絡先を渡して断られた記憶がほとんどない。
由真は何を見ていたのだろう。そして「ちゃんと好きになれるかわからない」という言葉の裏には、一体何があったのだろうか。
▶前回:「なぜかあの子はいつも大切にされている…」彼氏が途切れない女のデートの作法とは?
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:7月26日 日曜更新予定
モテるはずの男からのアプローチで、女が靡かなかった理由は?






この記事へのコメント
そう言うなら、カウンターに電話置くなよと…