Q2:初デートで、男がやってしまったNG言動を何と呼ぶ?
果林との初デート。ここは大人の余裕を見せるべく、神谷町にあるフレンチレストランにした。
「こんばんは。今日は宜しくお願い致します」
しかし店のウェイティングエリアで会うなり、そう挨拶をしてきた果林。思わず、面食らってしまった。
「そんな堅苦しい挨拶やめようよ、笑。今日は楽しく食事をしよう」
こうして、お互いまずはグラスでシャンパンを頼み、乾杯する。
「果林ちゃんは、普段どういう所で食事をしているの?というか、お家どこだったっけ。お店の場所とか決める時に、先に聞けば良かったよね、ごめん」
「いえいえ、とんでもないです。私は今、三宿の方に住んでいます」
「そうなんだ。ひとり暮らし?」
「はい。そうです。このお店は、よく来られるんですか?」
「うん、たまに。本当はもう1軒、果林ちゃんを連れて行きたい店があって。西麻布にある鮨屋さんなんだけど。今度一緒に行こうよ」
そう言っている間に前菜を食べ終わると、果林のグラスが空になったので、僕はすぐにメニューを差し出した。
「好きなもの、頼んでね」
そもそもこの初デート。僕なりに、結構気を使っていた。
僕よりも年下だし、下手なプレッシャーを与えたくない。それに、果林の好きそうなお店を選んだつもりだし、飲み物だって食べ物だって、かなり良いランクの物を頼んでいる。
だから、果林にとってマイナスなことは何もないと思う。
「孝雄さんは、何にされますか?」
「どうしよう…この後、何にする?もし飲めるなら、ワインのボトルとかでもいいけど」
「いいんですか?」
「もちろん。じゃあ適当に選んじゃうね」
こうして、二人の間にワインボトルが置かれる。再度乾杯をし、僕は質問を続ける。
「美香とは、結構長い付き合いなの?」
「いえ、そんなことないですよ。孝雄さんは、どこで知り合ったんですか?」
「僕は友達の友達で…」
そんなことを話していると、無常にも時間が過ぎていく。別に今日、美香の話なんてどうでもいい。貴重な時間を無駄にしたくなくて、僕は話題を変えた。
「ちなみに果林ちゃん、今お付き合いしている人とかいるの?」
「今はいないですよ〜」
「そうなんだ。ちなみに、僕はオンオフしっかり分けられる人だから。果林ちゃんとはプライベートな方で、もっと仲良くなりたいなと思ってるよ」
そう言った瞬間、果林は手が滑ったのか、グラスを倒してしまったのだ。
「ごめんなさい!おケガないですか?本当にごめんなさい」
果林は、慌てふためいたが、幸いなことに中身もほぼ入っていなかったので、グラスがテーブルの上で倒れただけで何も問題がない。
「こちらは大丈夫だし、まったく問題ないよ。むしろ果林ちゃんは大丈夫?洋服とか、濡れてない?」
「私は大丈夫です。すみません…」
「本当に気にしないで」
あまりにも落ち込んでいるので、僕は果林の頭をポンポンとする。誰にでもそういうことはあるし、僕はまったく気にしていない。
「グラス、新しいものをもらおうか」
「ありがとうございます」
こうして、ここでも僕は結構優しく対応できたと思う。その後も何事もなく楽しく会話が進み、僕たちの楽しいデートはあっという間にお会計の時間になってしまった。
果林がお手洗いへ行ってる隙に会計を済ませる…というスマートさも忘れていない。
「ご馳走さまでした。すみません、ご馳走になってしまい。お支払いしようと思っていたのですが」
店の外へ出て、また恐縮している果林に対し、僕は笑顔で答える。
「そんなのいいよ。本当に楽しかったね。まだ帰したくないから…この前行ったバーへ行かない?」
そう言いながら果林の手を繋いだものの、翌朝早いらしい。
「すみません、明日朝早いので今日は帰りますね」
「残念…。じゃあタクシーで送ろうか?」
「いえ、このまま今日は電車で帰るので大丈夫です」
「気をつけて帰ってね。またすぐに」
「はい、ご馳走さまでした」
こうして果林と別れた僕は、飲み足りずにいつものバーへ行って帰宅した。
そしてこのデート以降、果林から連絡は何も返ってこなくなった。
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男が一度のデートで未読スルーされた理由は?








この記事へのコメント
仕事の話とタダメシで会ってやったのに手を繋いできたのでゲームオーバーとか、そんなアンサーも透けてみえてる。 毎...続きを見る度の内容の古さから書き手だってたいそうな年齢だと思うのに、よくこんな内容にしたなぁと。