Q2:男が別れを決めた理由は?
順調そのものだった私たちの交際。ビッグウェーブもなく、凪のような二人の関係。
私も直也も33歳で、もう落ち着く年齢だ。だから、この関係性に満足していたし、とにかく居心地が良かった。
ただ一つだけ文句があったとするならば、直也の怠惰さが増していったことだろうか。
交際当初、週末になると二人でよく出かけていた私たち。しかし交際1年目にもなると、直也は出かけるどころか家でダラダラと過ごすようになっていた。
「直也、何時まで寝てるの?もう10時だよ」
「え〜。今日、土曜なのに」
布団を剥がしてもなかなか起きないし、何よりベッドから出てこない。
「朝ごはんは?食べるでしょ?」
「うーん。朝ごはんはいいや。いらない」
「え〜せっかく用意したのに」
「ごめん。後で食べるから、置いといて」
「いいよ、お昼は別で作るから」
そんな会話が頻繁に起こっていた。
さらに直也は、交際当初は二人で外へよく飲みに行っていたのに、外食をほぼしなくなった。
「直也。今日の夜、近くでもいいからご飯に行かない?」
「いいよ。この前の焼き鳥屋さんでも行く?」
「うん!」
以前は、二人で深夜まで飲み歩いたこともある。でも最近は、こうやって頑張って外へ食事に連れ出しても、直也はノンアルで一滴も飲まない。
別にそれは構わないのだけれど、お酒を飲まないと、食事が信じられないくらい早く終わってしまう。
「よし、帰ろう。ご馳走さまでした」
そう言いながらパパっと会計を済まし、いつもさっさと店を出てしまう直也。
― 私といる時、ちょっと手を抜きすぎじゃない?前はもっと楽しかったのに…。
でも、普段付き合いで飲まないといけないから、私といる時くらいはお酒を抜きたいのだろう。心を許してくれている私だから、できること…。
そう思っていた。
しかし、ここ2ヶ月くらい、直也との距離がさらに開いていくのを感じていた。
ある日洗濯をしようと思い、脱ぎっぱなしになっていた直也のズボンのポケットを、ティッシュとか紙類とか…洗濯した時にゴミになりそうな物が入っていないか、何気なしにチェックした時のことだった。
彼のポケットから、一枚のレシートが出てきた。
それは高級ホテルに入るフレンチレストランのレシートで、コースが2名分となっている。それに、良いワインも開けたのだろう。高額である以上に、2名分というのが気になる。
「何これ…?」
レシートに記載されている日付を見てみると、ちょうど私が実家に帰っていた日だった。
慌ててその日のLINEを遡って見てみると、直也からは22時くらいに「おやすみ」と入っていた。
「これ、誰と行ったの…?」
そう思いながらも、結局聞けない自分がいた。
聞いてもどうせはぐらかされるだろうし、決定的な証拠もない。「クライアントと行った」と言われたらそれで終わりだ。
そんな悶々とした気持ちを抱えていた矢先、直也から「他に好きな人ができた」と言われてしまった。
― その、フレンチに一緒に行った女ってこと?
こんなにも大好きで、大切にしてきた。一生懸命尽くしたつもりだ。それなのにどうして…。
ひたすら悔しくて、悲しくて。ひたすら涙が流れている。
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