Q2:男が未読スルーになった理由は?
そして二度目のデートは、軽く飲むだけになったけれど、とても盛り上がった。
「ごめんね、忙しくて。本当は食事へ行きたかったんだけど…」
「ううん、いいの。会えるだけでも嬉しいから」
今日も雄大はかっこいい。二人でグラスを傾けながら、仕事の話などで盛り上がる。
「朱莉ちゃん、今日も可愛いね」
「ありがとう…」
どうして、こんなに嬉しいことを言ってくれるのだろう。毎回雄大から誘ってきてくれるから、脈アリな気がする。
「雄大くんって…今、彼女いるの?」
「いないよ。いたら朱莉ちゃんをデートに誘わないでしょ。3ヶ月前に別れたばかり」
「じゃあ結婚しているとか?」
「それはもっとない。独身だよ。家見に来る?」
「え、いいの?今度行きたい」
「わかった。掃除しておくね」
彼女もいないし、結婚もしていない。家に呼べる、ということは本当に結婚していないのだろう。
さらにお互い、興味があることはわかっている。
「私ももうしばらく彼氏いなくて。今年の年末こそはって思っているんだけどね」
「奇遇だね。僕たち…お互い募集中ってことだ」
「雄大くんは、恋人を作る気はあるの?」
「もちろんだよ」
― これって、お互いちゃんと考えているってことだよね?
雄大の恋愛に対するモチベーションも確認できたし、二人で進んでいけるような、幸先の良い未来が見えてきた。
そこから数杯飲み、お店を出てしばらく歩くと、けやき坂が綺麗にライトアップされていた。
「何度見ても、私、ここのライトアップ好きなんだ…。東京だなって感じられるから」
ブルーライト越しに見える、赤い東京タワー。
私はこの景色が本当に好きで、「東京で頑張っていてよかった」と思える景色だ。
「もう年末だねー…」
「歳を重ねると、一年があっという間だな」
「雄大くん、クリスマスと年末は何かするの?」
「僕?何も決めてないよ」
「…良ければ、二人で一緒に過ごさない?」
「朱莉ちゃんと?逆に、一緒に過ごせるの?朱莉ちゃん人気者だから、お誘い殺到してないの?」
「まさか。今年のクリスマスこそ、彼氏と過ごすって決めていたから嬉しいな」
「楽しみだな〜」
そう言いながら、ふと手と手が触れ合った。
その手を、私からそっと握ってみる。雄大の手は大きくて、でも冷たくて。もう一度ぎゅっと握ってから、繋いだ二人分の手を雄大のコートのボケットに突っ込んだ。
「どうしたの?」
「ううん。クリスマス、楽しみだなと思って」
こうして、私たちは手を繋ぎながら綺麗なイルミネーションを見ていた。
しかしこの後。解散してすぐにお礼のLINEを送ったのに、既読になったのは翌日だった。
― あれ?なんかおかしいな。でも忙しいのかな。
そう思っていた。しかし、「次はいつ会う?」と送ったLINEが、3日経っても既読にならないことに気がついた。
そして昨日、忙しいかなと思って「体調とか大丈夫?」と送ったLINEもまだ未読のまま…。
私が、何かしてしまったのだろうか?もしくは、他に好きな人ができた?
彼がどうして未読スルーにするのか。そしてあんなにも盛り上がっていたはずなのに、どうしてこんなことができるのか、まったく理解ができずにいる。
▶前回:「何が不満だった?」結婚5年目、突然家を出た妻。夫が気づけなかった“異変”とは
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:12月7日 日曜更新予定
男が突然未読スルーになった理由は?







この記事へのコメント
二度目のデートで(雄大の本気度かなり低い中)
クリスマスと年末一緒に過ごそうはちょっと....ねぇ。今年こそ彼氏と過ごすと決めてた? なら俺じゃない、でも手を握って「クリスマス楽しみだな」 → 怖すぎる、逃げよう! そんな感じでしょう。
初デート、六本木にしてはお手頃でコスパ良好の焼き鳥屋・二軒目行かず。二度目のデートは食事無し軽く飲み。朱莉が質問攻めしてただけなのに、よく脈アリとか思えたな、幸先のいい未来が見えたとかww
何言ってんだ?盛り上がってすらないけど😂 やりモクでも、手を出したら地獄の果てまでついてきそうな予感がしたら逃げる。