D947ef98a2a2ee5b3b3b9ae187c485
だれもゆるしてくれない Vol.10

友人の恋人の“秘密”を目撃した夜。真実を友人に知らせるべきか、葛藤する女心

有栖川匠

◆これまでのあらすじ

莉乃(30)と正輝(30)は、性別を超えた幼少期からの大親友。しかし、正輝の彼女である萌香(27)は、正輝が異性の莉乃と仲がいいことを快く思っていなかった。

彼氏の秀治からもそのことを指摘された莉乃は、正輝と連絡を取らないことを決意。一方の正輝も、萌香に泣かれたことで莉乃と連絡を絶つ決意をする。
しかし莉乃はある日、萌香が知らない男性とホテルに行くのを目撃してしまい…。

▶前回:半日返信しないと鬼LINE。面倒な女と思いつつ、それでも30歳男が結婚を決めたワケ


Vol.10 <莉乃>


横浜駅西口に構えた新スタジオは、ビルの8階かつ壁一面がガラス張りになっており、景観が抜群だ。

朝の時間は、秋らしい柔らかい日差しがたっぷり入って気持ちがいい。

それに、仕事帰りの若い女性たちがメインターゲットになる19時以降は、横浜らしい夜景が眼下に広がり、きっと恵比寿のスタジオよりも非日常感のあるリラクシングな空間を提供できるだろう。

「プランクポーズ、板のポーズ。チャトランガダンダアサナ…アップドッグ、からの〜ダウンドッグ…」

このスタジオは、ピラティスがメインだった恵比寿スタジオとは少し趣向を変えて、ヨガメインのスタジオにするつもりだ。

今は、以前入っていたテナントのモダンラグジュアリーなエステサロンから、ホワイトを基調としたインテリアに改装中。壁紙や照明はまだ改装中なものの、床だけはウッド調のクッションフロアに張り替えは済んでいる。

途中経過をチェックしに新スタジオを訪れた私は、今日の作業が始まる前に簡単にヨガマットを敷いて、朝のストレッチ代わりの太陽礼拝を数回こなしているのだった。

この記事へのコメント

Pencil solidコメントする
No Name
展開がダラけてきてますね。今回は単に莉乃が萌香の件を言おうか悩んで止めておこうと決めただけ。 「プランクポーズ、板のポーズ。チャトランガダンダアサナ…アップドッグ、からの〜ダウンドッグ…」必要ありました? 更に言うと1ページ目丸ごと無くても良かった気がします。 
2025/09/22 05:2910
No Name
正輝への執着心が強過ぎてもはや怖い域。 その内秀治さんにも捨てられて血迷った挙げ句、正輝の結婚式に乗り込んで奪うとかそんなラスト? なわけないか。
2025/09/22 05:168
No Name
どうしても莉乃を好きになれない。
ウジウジ悩んだ時、憂さ晴らしに付き合ってくれたのはいつも正輝だった。本来それは秀治さんであるべきだし、正輝以外の友人とも仲良くしていれば良かったのに。 あれだけ親友言いながら正輝の事好きだったと気付き始めてるようにも読み取れた。
2025/09/22 05:468
もっと見る ( 10 件 )

だれもゆるしてくれない

有栖川匠


尊敬。愛情。そして、下心。

男と女の間には、様々な関係性が存在する。

なかでも特に賛否を呼ぶのは、男女の間の”友情”は成立するかどうか。

その関係は、果たして「ゆるされる」ものなのか──?

この連載の記事一覧