徳山さんが作り上げた「熟鮓」に、佐藤さんは熊のコンソメジュレと希少なニホンミツバチのはちみつ、レモンコンフィなどを合わせて美しく、かつ爽やかな余韻を残す逸品へと昇華
設計は、数寄屋大工の経歴を持ち、日本文化に精通した建築家・佐野文彦さんが手掛けている。奄美大島の古材や丸太、漆喰といった素材を多く用い、自然な質感やフォルム、経年変化でより風合いが増す空間を作り上げた
「奇麗な焼きは奇麗な串打ちから」と、仕込みの段階からしっかりと串を整えることを重視する理論派の林さん
焼き台とカウンターの間にエアカーテンを設置することで、どんなに炎や煙が立ち上っても客席に流れない仕様に
「ねぎま」は端正な串打ちと焼き色が美しい
噛みしめると旨み溢れる「砂肝の銀皮の煮込み」
藁香を纏わせた「地鶏の白レバー」
比内地鶏の「砂肝」は山椒の香りとともに
密かなスペシャリテは「さつま揚げ串」
骨を抜いた「手羽先」には柚子を忍ばせて
「林家のお祝いごとにはチーズケーキが定番で」と鶏型のケーキを考案
店は、続々と新店が誕生している、飯倉の交差点にほど近い一角に。シックなブラウンを基調にした飾り気のない空間には、料理とワインにじっくりと向き合える雰囲気が漂う
身質が柔らかく脂身が甘い「野田鴨」をコーヒーの香りが引き立てる「鴨の胸肉のロースト コーヒーの花のはちみつと五香粉」。料理はいずれもコース(¥12,000)の選択肢の一例
自慢のタレに繰り返しくぐらせて焼き、艷やかに仕上げる蒲焼きは、見た目どおりの力強い味わいが身上。奈良漬けや山椒の赤だしもつく
いまや貴重になった良質な備長炭を贅沢に使ってしっかりと焼くから、香りの良さが桁違い
「籠盛り4種」は「鰻重御膳」¥10,000の一品目。「佐島蛸柔らか煮」などの前菜が楽しい
隅々まで上質な素材で構成された空間は、多くの人気日本料理店の内装を手掛けている、デザイナーの親松 実さんによるもの
日中に胡麻を炒って絞り、開店1時間前に練り上げる、正真正銘作りたての「胡麻豆腐」。ごく柔らかな食感に仕立てているため器に流し、匙でいただくスタイルだ。上には昆布水のジュレと塩水ウニをあしらって
お供には、趣向を変えた豚肉と唐辛子の中華風炒めものも登場
ひときわ目を引くのが、店内にあるコルクの木。リラクシーな空気感を醸し出す。壁側のカウンターは、現在テーブルにリニューアル
イカスミ入りの黒いクレープがインパクト大な「ホタテのソテーとハーブ ブルーチーズソース」¥2,300。具材と生地の間にはアンチョビとにんにくのソースを塗り、重層的な味わいを表現している
デザートももちろんクレープ。「リンゴのコンフィチュールと紅茶クリーム」(¥1,100)は、リンゴのコンフィチュールとアールグレイが香るクリームを包み込んでいる
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