◆前回までのあらすじ
同棲中の明里(30)と亮太郎(28)。
ついに明里にプロポーズをした亮太郎だったが、明里は妊娠疑惑のために亮太郎が無理に結婚を決めてくれたのだと勘違いする。さらに。まだ家族を持つ覚悟ができていないことに気づいた明里は、亮太郎との関係を見直すことを密かに決意するのだった。
▶前回:待ち望んでいたプロポーズをされた30歳女。しかし、その瞬間感じた違和感とは
Vol.16 近くて遠い 遠くて近い
2025年4月 <明里>
同棲がはじまった1年ちょっと前のクリスマス。
私の目に映っていたのは、1LDKの部屋に運び込まれるシングルベッドだった。
12月の明治通りには珍しくちらちらと雪が舞っていて、粉砂糖みたいな細かい雪の粒がシングルベッドに触れては消え、触れては消えていた。
あれから1年......
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