男と女の答えあわせ【A】 Vol.259

気遣い上手な女性がやりがちな、“デート中のNG会話”。美人でもハイスペ男子に選ばれないワケ

A2:なんでもYESという子は、つまらない。


そして二度目のデートも、もちろん良い店へ連れて行った。僕が食べることも飲むことも好きなので、結構いいお店を知っている自負はある。

それに対して今回も喜んでくれた真由香。

もちろん、その反応は嬉しい。素直で、嬉しがってくれている様子を見て嫌な気分になるはずがない。

しかも真由香は待ち合わせ時間もちゃんと守れるような、素晴らしい女性だった。

「えらい!!真由香ちゃん、オンタイム?」

店へ着くと、既に真由香は席に着いていた。

「はい、一応」
「俺さ、時間守れない人嫌いで。真由香ちゃん、素晴らしいね」

時間にルーズな女性は嫌いだ。その点、真由香は本当に100点満点だ。彼女の性格の良さと、几帳面さを垣間見ることができた気がする。

「意外だよね。真由香ちゃんって、華やかだからもっとワガママというか…良い意味で、我が強いのかと思っていたけれど、そうじゃないんだね」
「そうですね。全然ワガママじゃないと思います」

正直、意外だった。

真由香の華やかな外見からして、もっとノリノリでよく話し、ワガママだと思っていたから。でも実際の真由香は大人しくて、真面目で、そして何でも合わせてくれる。


「こんな可愛いのに性格までいいなんて…すごいよね。なんで独身なの?」
「いや、それは私が知りたいです(笑)」
「そっか、そうだよね」

でも僕は何となく、真由香が狙っている男を落とせない理由を、このデートで気がついてしまった。

「真由香ちゃん、兄弟は?」
「私は妹が一人います。潤さんは?」
「僕は姉が一人いるよ」

そんな、当たり障りのない会話をしている時だった。

「あ〜なるほど。だから女性に、こんなに優しいんですね。気遣いもできるし」

― あ…キタ。このバターン。

真由香の反応を聞いて、咄嗟にそう思ってしまった自分がいる。

「そんなことないでしょ。でも、姉から“モテる男とはなんぞや”は、常に教育を受けてきたかも…。女性には支払わせない、とか」
「さすがですね。お姉様も、よくわかっていらっしゃる」
「うちの姉貴、怒ると怖いからさ」
「それくらいの方がいいですよね。でも潤さんがこんなにも素敵な理由が、よくわかりました」
「褒めすぎだよ〜」

そこからも、真由香の“ヨイショ”は止まらない。


「真由香ちゃんってさ、聞き上手だよね。気遣いも素晴らしいし」
「そうですか?嬉しい」
「うん。なんかついつい、話しちゃうもん」
「潤さんのお話、面白いので」

話を聞いてくれるのは嬉しいし、気分はたしかに良くなる。でも今日は、デートをしている。

しかし何でも「すごいですね」とか「さすが」とか。そういうチープな言葉で持ち上げられると、一気に白ける。

― きっとこう言えば、男性は喜ぶと思ってくれているんだろうな…。

そう思ってしまった。

これが、社会人デビューしたてだったり、コンプレックスの塊のような性格の男性だったら効くのかもしれない。

でもこの歳になってある程度仕事でも成功すると、女性たちの小手先のテクというか、見え見えの薄っぺらいおべっかは何も響かない。

それよりも、自分の意見がちゃんとあって面白い話をしてくれたり、
想定外の角度から攻めてくれたりするような、意外性のある女性のほうが魅力的だ。

いい子だからこその、ジレンマだと思う。

真由香がいい子だから、素晴らしい気遣いができて、空気を読みすぎてしまうんだと思う。

でも多少、ワガママを言ってもいい。度を越すのはNGだけれど、「NO」とハッキリ言えたり、自己主張がちゃんとできて、自分軸がある女性は思わず追いかけたくなるもの。

― 一緒にいても、つまらないんだよなぁ…。

ワガママな願望であることはわかっているけれど、パターンが読める女性はつまらない。そう思ってしまい、彼女とはこのデートで終わりにすることにした。


▶【Q】はこちら:「まだ若いから大丈夫」そう思っていた28歳女の誤算。経営者の男がなびかなかったのは…

▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟

▶NEXT:3月22日 土曜更新予定
女が求める“普通”とは?

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この記事へのコメント

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No Name
ほぼ予想通りのアンサーだったけれど、最後の「いい子だからこそのジレンマ」「空気を読み過ぎてしまう」等はちょっと違うなと感じた。真由香は経営者と言う肩書きに寄ってきてなんとしてでも付き合いたいと思ってた。だからこそさしすせそを駆使しておだて上げて自己主張全くせずワガママも出さずに借りてきた猫状態でいた。そんなバレバレな演技を上手く見破って真由香のような女は付き合った途端に超ワガママで我の強い人に豹変するとかそんな感じであれば納得出来たけれど.....
2025/03/16 05:1730返信1件
No Name
昨日のQ記事で真由香は28歳という年齢を売り(?)にし、自分の事をいい女認定、気配り出来て聞き上手、私は完璧100点満点とか自己評価が高過ぎてイタい女としか思えなかった。 頭の回転が鈍いから話聞いておべっか言うしか出来ない事には気付いてなかった。お気の毒な人。 28歳はもう若くない。今彼氏いないなら30歳までに結婚は難しそうだし、外見と若さ以外の魅力がゼロならそろそろ焦らないと。 潤の言い分は分かるけれど冒頭で「いい男を捕まえたい!!」と必死になっている女性あるあるだ とか言って、お前も自分がいい男だと思ってるのかよ?とツッコミたくなった。似た者同士? 笑
2025/03/16 05:3730返信1件
No Name
潤の離婚理由とか最近別れた彼女と何が有ったのか、その辺りも少なからすヒントになり得るし書いて欲しかったかな? あと、女性側の仕事も。
更に、東京屈指の名店をリンク付きで紹介しながらお料理の説明がほぼ無いのも残念。巨匠が織りなす料理は最高でって? それだけかい😂
2025/03/16 05:2422
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