男と女の答えあわせ【A】 Vol.259

気遣い上手な女性がやりがちな、“デート中のNG会話”。美人でもハイスペ男子に選ばれないワケ

A1:すごく気を使う子なのかな?と思った。


真由香と出会ったのは、食事会だった。

食事会といっても、いつも仲間が開いているような、男性側は「男だけで飲むのはあれだから、誰か女性がいたら呼ぼう」くらいのノリの集まりだ。

そんな会にいたのが、真由香だった。

顔が小さくてでも目が大きくて、小柄なのに出るところは出ていて可愛い真由香に、真っ先に目がいった。

「いや〜ついに別れちゃって。新しい人を探そうと思ってるんだよね」

つい先日、彼女と別れた僕の話を真由香が聞いていたのかどうかはわからないけれど、僕は積極的に話しかけてみる。

「真由香ちゃんって、モデルさん?それか、何かそっち系の芸能の仕事しているの?」
「私ですか?いえ、普通の一般人ですよ」

最初は警戒されていたのかもしれない。でもデートに誘うと、あっさりとOKしてくれた真由香。

「真由香ちゃんって、本当に可愛いよね。今度デートしようよ」
「わかりました」

こうしてデートへ行くことになったのだが、ちょうどタイミング良く、『長谷川 稔』の予約が取れている。「気合が入っている」という意思を示すためにも、せっかくなので連れて行こうと思った。当たり前だけど、大事な人以外連れて行くつもりはない店だ。


「潤さん、さすがですね。私、このお店ずっと来てみたかったんです」

自分の好きな店を、気に入ってもらえるのは嬉しい。これは誰もがそう思うだろう。

「そう?よかった。何飲む?真由香ちゃんは普段、何を飲む人?」
「私は、何でも。潤さんは何にされますか?」
「僕は一杯目はビールにしようかな」
「じゃあ、私も同じのをいただきます」

初めは、順調に進んでいた。巨匠が織りなす料理は何度訪れても最高で、毎回心の奥底から感動する。

超プレミアな、この席。今回もお酒も食事もすべてゆっくりと味わいながら、堪能する。


しかし会話を進めていくうちに、僕はだんだんと“こそばゆく”なってきた。

「え!あのデザインも潤さんがされたんですか?すごいですね!」

仕事の話を少しすると、大袈裟なくらいに褒めてくる真由香。

「そんなすごくないよ。知っていた?」
「はい、もちろん。知らない人、いないですよね?」

褒めてもらえるのは嬉しいけれど、そこまでオーバーに言われるとさすがに恥ずかしい。

「そんなことないでしょ〜」
「いやいや、本当にすごいです」

僕が一方的に話しており、真由香はあまり積極的に自分のことを話してないことにふと気がつく。

― 自分の話をするのが、嫌いなのかな?

そう思ったので、僕もあえて突っ込まないようにする。でもそれだけではなく、もう一つ気になることがあった。

「真由香ちゃん、次は何飲む?無理はせずにね」
「ありがとうございます。潤さんは何にされますか?」
「僕は日本酒にしようかな」
「じゃあ私も、お付き合いします」

決して強要などしないし、ここは好きな物を飲んでもらって構わない。しかし真由香は、遠慮をしているのか、僕に合わせようとしてくれる。

「本当に?結構、いけるクチ?」
「そんなに強くはないですが…一緒に飲みたいので」
「何それ、そんな可愛いこと言ってくれるの?嬉しいねぇ」
「いえいえ」

嬉しいけれど、ここで「私はワイン飲みます!」とか言ってもらって嫌いになることはない。

それは、2軒目へ行く時もそうだった。

「真由香ちゃん、もう1軒いける?」
「はい、もちろんです♡」

ごく自然に2軒目にも付いてきてくれた真由香。もちろん、次のデートの誘いにも首を縦に振ってくれる。

「真由香ちゃん、またご飯行こうよ」
「ぜひぜひ!」

― なるほど…。

そう思いながら、僕は真由香と二度目のデートをすることになった。

この記事へのコメント

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No Name
昨日のQ記事で真由香は28歳という年齢を売り(?)にし、自分の事をいい女認定、気配り出来て聞き上手、私は完璧100点満点とか自己評価が高過ぎてイタい女としか思えなかった。 頭の回転が鈍いから話聞いておべっか言うしか出来ない事には気付いてなかった。お気の毒な人。 28歳はもう若くない。今彼氏いないなら30歳までに結婚は難しそうだし、外見と若さ以外の魅力がゼロならそろそろ焦らないと。 潤の言い分は分かるけれど冒頭で「いい男を捕まえたい!!」と必死になっている女性あるあるだ とか言って、お前も自分がいい男だと思ってるのかよ?とツッコミたくなった。似た者同士? 笑
2025/03/16 05:3733返信1件
No Name
ほぼ予想通りのアンサーだったけれど、最後の「いい子だからこそのジレンマ」「空気を読み過ぎてしまう」等はちょっと違うなと感じた。真由香は経営者と言う肩書きに寄ってきてなんとしてでも付き合いたいと思ってた。だからこそさしすせそを駆使しておだて上げて自己主張全くせずワガママも出さずに借りてきた猫状態でいた。そんなバレバレな演技を上手く見破って真由香のような女は付き合った途端に超ワガママで我の強い人に豹変するとかそんな感じであれば納得出来たけれど.....
2025/03/16 05:1731返信1件
No Name
潤の離婚理由とか最近別れた彼女と何が有ったのか、その辺りも少なからすヒントになり得るし書いて欲しかったかな? あと、女性側の仕事も。
更に、東京屈指の名店をリンク付きで紹介しながらお料理の説明がほぼ無いのも残念。巨匠が織りなす料理は最高でって? それだけかい😂
2025/03/16 05:2422
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