バブル期には証券マンが闊歩し、“日本のウォール街”と呼ばれた日本橋兜町。しかし、株取引の自動化により、その勢いは影を潜めていった。
時は流れ令和に入り、かつての活気を取り戻すべく兜町の再開発事業が遂行される。
お洒落スポットが増えた中で象徴となるのが、2020年開業の「HOTEL K5」だ。元々は渋沢栄一が開業した「第一国立銀行」の別館。
新一万円札の顔となった実業家に由来するホテルの滞在はいかなるものかお伝えする。
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日本初の銀行の別館をリノベーション。100年超の歴史そのままの重厚な石造り建築
ホテルの向かいは「東京証券取引所」。外観は頑強な石造り。
さすが1923年に日本初の銀行の別館として造られた建物は際立って重厚だ。
インテリアは日本と北欧のデザインが奏で合い、温かな空間を演出する
中にはスウェーデンのデザインチームから見た日本が散りばめられ、アイデアすべてが面白い。まず客室前の廊下は縁側をイメージしている。
窓はすりガラスで床はお洒落なタイルだが、テラコッタのため欠けたところは金継ぎで修復。縁側なので植物とベンチを置き、「寛いでください」との意図がある。
そういうわけで、部屋の前でひと息つく不思議なアクションから滞在が始まった。
銅のドアや高すぎる天井など“銀行時代”をそのまま生かした、開放的なスイートルーム
宿泊は最上階4階の「ジュニアスイート」。
銅の扉を開けると、国内ホテルでは珍しいほど天井が高く、聞けば4.5m。実は、4階は銀行時代に来賓を迎えるフロアでシャンデリアを吊っていたため、全室天井が高い。
ベッドを囲む藍染のロングカーテン×和のランプが“秘密基地感”を呼び起こす
いまは“米”をイメージしたライトを吊るし、富士山をヒントに藍色に染めた超ロングカーテンがベッドを囲う。
ベッドに横になり米ライトを眺めれば、自分がどこにいるのか分からなくなる感覚に。
“満月”が水面に浮かぶ、真っ赤な照明のバスルーム
浴室の照明は日の丸のような赤、チェアは折り紙のやっこさん型、絨毯ではなく畳と同じ編み方のラグ、本棚には漫画の『AKIRA』etc. 特注家具や備品を見ているだけで小体なミュージアムにいる気分だ。
本棚やレコードプレイヤーと共に置かれた、センスあふれる作品にも注目
さらにレコードプレーヤーからの音楽が非日常感を増幅。冷蔵庫のビールがサッポロの“赤星”というのも心憎い。
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100年の歴史を宿す建物で、静かに時の流れを感じる。そんな特別な夜を、「HOTEL K5」で過ごしてみたい。
■施設概要
施設名:HOTEL K5
住所:中央区日本橋兜町3-5
TEL:03-5962-3485
料金:1泊1室¥45,000~
部屋数:20室
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