「何これ…」付き合って１年記念日。27歳彼氏からのプレゼントに、女が絶句したワケ(1/3)[東京カレンダー

◆前回までのあらすじ

明里（29）と亮太郎（27）が同棲を始めて、1ヶ月が経った。

ときどき違和感を感じつつも幸福を感じていた明里。しかしそんなある日、亮太郎は仕事で起きたトラブルが原因で、明里がもっとも嫌がることをしてしまい…。

▶前回：「結局、料理上手な女性が好き」広告代理店勤務・27歳男のリアルな本音

Vol.5 1年記念日＜明里＞

エントランスで水滴を振り落とした傘を、玄関の外に立てかける。

片手には成城石井の、もう片手にはエノテカの買い物袋を下げていたため、もう腕はパンパンだ。

誰もいないとわかっていながらドアを開けた私は、小さな声で言うのだった。

「ただいまぁ」

一人暮らしの時には言えなかった「ただいま」という言葉が、私に“大好きな人と暮らしている”という実感を与えてくれる。

その甘いくすぐったさで、ブーツのつま先に染み込んだ雨の冷たさなんてすぐに忘れることができた。

買ってきたのは、少しのチーズ。それに、オレンジとナッツを使ったサラダと、数種類のキノコを使ったポタージュの材料だ。

どちらも亮太郎の大好物で、初めて振る舞った時には「すごい！明里の手料理、家じゃ食べられない味がする！」と大喜びしてくれたことを覚えている。

それもそのはずだ。私はほとんど母の手料理を食べたことがない。

実家にいた頃、食事はほとんど調理師免許を持つお手伝いさんが作っていたし、家族で食事をする時はいつだっていいレストランに行っていた。

私の料理の腕は、大学時代に菜奈と通っていた白金のおもてなし料理教室仕込み。だから肉じゃがやカレーのような日常的な家庭料理よりも、ワインに合うような小洒落た料理のほうが得意なのだ。

― 皮肉なものよね…。

家庭料理だけは作れない明里が、ずっと感じていたことは

この記事へのコメント

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No Name

姉妹の間に何が有ったか知らないのに「もしかしたら仲直りできるんじゃないかなー」って何を根拠に言ってるんだろう？亮太郎って割と鈍いし無神経だよね。

2025/01/20 05:4648

No Name

明里は妹の事なんか聞きたくなかったと思う。仕事上のトラブルで急を要する代役だった訳だしわざわざ犬猿の仲だと知ってって明里に言う必要有ったのか？？しかも普段よりもかなり遅く帰って来た日&アプリで共有してたのに記念日を忘れた今日のタイミングで知りたくない😂 更に、歌織ちゃんめちゃくちゃ頑張ってくれたよとか (もう黙れw)

2025/01/20 06:0536

No Name

書き手の表現力が素晴らしい。彼を愛する明里の気持ちが上手く描かれているので自然と感情移入出来るし、明里を応援したくなる。色々思う事はあっても大好きな彼の顔見ただけで全てどうでもよくなるのは本当にその通り。もっとウジウジ悩んでるのかと思ったけど案外前向きな所も好印象。それに対し亮太郎はちょっと…何も考えてない感じがとても残念。相手の状況とか心境とか…もう少し考えて欲しいけど、これからどうなるんだろう...続きを見る！？

2025/01/20 07:0130返信1件

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