男と女の答えあわせ【A】 Vol.238

「誠実な人がいい」という27歳ナースが、結婚相手に求める“最低年収”とは…?

A1:グイグイと来てくれて、褒めてくれるのが嬉しかった


恭平と出会ったのは、食事会だった。まったく期待せずに参加したのだけれど、実際に会ってみると男性二人とも優しくて感じの良い人たちで、意外にもかなり盛り上がった。

しかも、隣に座った恭平は、最初から勢いよく私のことを褒めてくれた。

「理子さん、本当に可愛いですね…お仕事は、何をされているんですか?」
「本当ですか?ありがとうございます。看護師なのですが、今は美容皮膚科に勤務していて」
「だからそんなに肌が綺麗なんですね!」
「え〜嬉しい♡」

褒められて、嫌な女はいない。

“褒められ慣れている”か否かは関係ない。とにかく、女性は褒められると嬉しくなる。

しかもタイミング的に、彼氏と別れたばかりだった私は、褒め称えてくれる恭平に興味を持った。


「え!?理子さん、2週間前に別れたんですか?」
「そうなんですよ。なので次の人を絶賛募集中です」
「“寂しい”とか思わないんですか?」
「寂しいですけど…でも仕方ないですよね。合わなかっただけのことですし」

元カレは、美容クリニックを経営しており、お金持ちではあった。しかし女関係が最悪で、私は耐えられなくなって別れを選んだ。

その決断を、後悔はしていない。「何かを捨てれば、新しい何かが手に入る」とはよく聞く話だから。

「恭平さんは?今、お付き合いしている方とかいらっしゃるんですか?」
「僕は去年別れて以来、彼女がいなくて。次は結婚だと思うと、なかなか…」
「そうですよね。慎重にもなりますよね」

それに加えて、元カレは平気で「結婚なんて縛られる制度、時代遅れだ」とか訳のわからないことを言う人で、結婚はできないと悟っていた。

でも私は結婚がしたい。

だから、恭平の誠実そうな雰囲気と、結婚に対して多少なりとも意思があるところが、いいなと思った。


さらに1軒目から2軒目へ移動しても、恭平は変わらず私に熱視線に似た、ラブコールを送り続けてくれた。

「俺、マジで理子さんタイプです。色んな人から言われてるとは思いますが…」
「本当ですか?嬉しいです。ちなみに、どういう人がタイプなんですか?」
「いや、本当に理子さんみたいな、可愛らしいのに芯がある人が好きです」

元カレで、自尊心が酷く傷付けられていたからだろうか。

それとも、単純に恭平に惹かれたからだろうか。

恭平の言葉ひとつひとつが嬉しくて、私は思わず笑顔になってしまった。

「恭平さんって、面白いですね」
「そうですか?ちなみに理子さんは、どういう人がタイプなんですか?」
「私はそうだな…優しい人、ですかね」

― この人だったら、私のこと大事にしてくれそうだな…。

そう思った。だから翌日、恭平から食事の誘いが来た時、私はすぐにOKした。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
理子も、余計な事は言うのに大事な事は濁して言わないから。
元カレどんな人だった?に対しては、「結婚願望のない人で、更に女性関係がルーズで私が耐えられなくて別れたよ」位で、8才上の経営者は言う必要なかった。一方で求める最低年収は“それなりに”ではなく「私も仕事続けるので1千万なら十分だと思います」と答えればいい!
2024/10/20 05:3026返信3件
No Name
とにかく女性は褒められると嬉しくなる。
いや、初対面で褒められ過ぎると返って不信感を抱く事もある。必死なの?とかマニュアル通り!ワンチャン狙いかよと思う女性も少なくない。
2024/10/20 05:5113
聞いてません
私はモテる。ハッキリ言って引く手数多でもある。顔面偏差値も高いという自負があるし、27歳という年齢もまだ武器にはなる。おかげでデート相手には困っていない。
2024/10/20 05:3812返信5件
もっと見る ( 30 件 )

【男と女の答えあわせ【A】】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo