池尻・三宿での夜遊びの刺激は東京トップレベル。「バー、ラウンジ、そしてスナック」おすすめ4選

カジュアルながらもセンスが光る装いの大人が多い、池尻・三宿の夜。夕食どきが早まったといわれる昨今でも彼らの夜遊びはいまも遅めである。

22時を過ぎた頃にバーに入り始め、終電とは無縁。空間、集う人間の感度の高さは群を抜き、密度の濃い空気が流れる。



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1.アーティスト集団による秘密基地なら、心躍るアイデアが降ってくる
『LOBBY』/Close 25:00

池尻大橋『LOBBY』の内観

高い天井にアーチを配した店内に、センスあふれる家具が並ぶ。いま注目を浴びるテラゾー(大理石を加工した資材)のカーヴィーなカウンターも洒脱


池尻大橋駅から徒歩3分。ビルの間の細い隙間を進んだ先に『LOBBY』は明かりを灯す。

中に入ると、そこは海外のデザインホテルのロビーのようなお洒落な空間。

石と木が絶妙なバランスで使われた店内で目を引くのは、オーストラリア人アーティストによる大きな壁画だ。その絵を背景に、センスの良い装いの大人たちがカクテルを飲む。

池尻大橋『LOBBY』の内観

抜いたままにした壁の先に、ハイテーブル席を用意。壁に描かれたアーティストの作品が印象的なムードを醸し出している。店内で販売されているTシャツにもその作品がプリントされている。¥4,950~


独特な内装の秘密は、デザイン会社が造った場所であること。グラフィックやグッズを手掛ける彼らが、「ホテルのロビーのように落ち着ける店」として、資材からインテリア、BGMを選び抜いた。

スタッフの半分以上が英語を話せるため、店内には国際的なムードも漂う。

池尻大橋『LOBBY』のカクテルを作っている様子

自家製リキュールやコーディアルを使った多彩なカクテルを提供。夏は西瓜、冬は金柑など、旬の食材も月ごとにとり入れるので楽しい


ミクソロジスト考案の和素材などを使ったカクテルにナチュラルワイン、クラフトビールと、お酒も玄人好み。

池尻大橋『LOBBY』の「ほうじ茶&カカオのウイスキーサワー」

写真は京都の「西出製茶場」のほうじ茶を使った「ほうじ茶&カカオのウイスキーサワー」¥1,300


業界人が仲間とゆったり語らい合うというのも納得の雰囲気。まさに気楽さと洗練が融合したバーなのだ。

■店舗概要
店名:LOBBY
住所:目黒区東山3-6-15 エビヤビル 1F
TEL:03-6303-4814
営業時間:【火~木】19:00~24:30
     【金】19:00~25:00
     【土】18:00~25:00
     【日】18:00~24:00
定休日:月曜
席数:カウンター6席、テーブル12席、ベンチ8席

2.思わず子ども心に返る屋根裏のような此処が、大人たちのしゃべり場
『BUZZ OFF』/Close 29:00

池尻大橋『BUZZ OFF』の内観


21年前、中島哲也さんはスタイリストの友人から立地として三宿を薦められ、『BUZZ OFF』をオープンした。

池尻大橋駅から徒歩10分かかる場所にしたのは、ここを目指して来る大人を集めたかったから。「当時は六本木に対する西麻布、渋谷に対する三宿といわれていました」と中島さん。

かくして大人の秘密基地のようなロフト風の空間に1LBK(リビング・バー・キッチン)をテーマに開業すると、カルチャーを生業とする人々が通うように。

壁に映される映画やその日の空気にあったロックやジャズが、面白いものを創りたい業界人のお喋りによくなじむ。

池尻大橋『BUZZ OFF』のカルチャー誌やカードゲーム


カルチャー誌やカードゲームなどが店内に置かれ、それらを手にリビングで寛ぐように過ごす人も多い。

池尻大橋『BUZZ OFF』の「特製カツサンド」、ハイボール

20年間続くカツサンド。カツをオリーブオイルで揚げるため食後感が軽やかで、夜中に食べても罪悪感は薄い。「特製カツサンド」¥1,600、ハイボール¥1,000


長年の名物はカツサンド。野菜多めの手作りソースの甘酸っぱさが黄金バランスを作り、舌が覚える。

ライブ帰りにこれをアテに「最高だった」と飲んだりするのもまた、三宿らしい夜だ。

BUZZ OFF(池尻大橋) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

3.無機質でクールな空間に、個性豊かな大人の濃密な空気が流れる
『and the line』/Close 29:00

池尻大橋『and the line』の内観

場所はスタイリッシュな家具店『SEMPRE』の隣、真紅のビル。ミニマムなデザイン特有の心地良さがあり、アミューズメントテーブル付きの個室も用意


夜が深い池尻の中でも、店を出た時に「朝日が眩しい」と感じられるバーは数えるほど。そのうちのひとつが『and the line』だ。

店内に入ると、そこは無機質なスタイリッシュさが際立つ空間。窓の外には首都高の底辺だけが見え、少し妖しく近代的である。

池尻大橋『and the line』の内観

カウンターの上にあるソリッドなシルエットが印象的なライトが、ムードを作る。等間隔に置いた空瓶もアイコニック


そんな場所でバーカウンターに立つのは、『BUZZ OFF』出身の川邊大河さん。

開業は今年3月だが、お酒とLANY(レニー・クラヴィッツ)と池尻の夜を愛する川邊さんを慕い通う常連も既にいて、真っすぐ家に帰れない大人の習癖を助長している。

池尻大橋『and the line』の「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」のロック

店のオススメは、アイラ島のフレッシュかつフルーティな味わいのシングルモルト「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」のロック。¥1,300


多種のカクテルやウイスキーを用意し、飾らず客の好みを重視。深夜はテキーラが入ることも多く、誰もが日々の緊張から解き放たれていく。そこから客同士の関係が生まれることも。

あらゆる大人を受け入れる懐の深さもまた、人が絶えない理由である。

■店舗概要
店名:and the line
住所:目黒区大橋2-16-26 CRIMSON ONE 4F
TEL:03-6804-7351
営業時間:20:00~(L.O.28:00)
定休日:日曜
席数:カウンター8席、テーブル6席、個室1(5席)

4.蒸溜所を持つジン専門店。池尻を愛する大人の輪は、このバーから広がる
『SiCX by FarEastCraft』/Close 25:00

池尻大橋『SiCX by FarEastCraft』の外観

外で飲める席も4名分ほど用意し、犬を繋ぐフックもあり。愛犬を連れて入ることも可能。常連犬もいて、愛犬家同士の交流もあり


店内にいるのは、ラフだけれどお洒落で英語を話す大人たち。

香港やシンガポールにありそうな雰囲気で、でも明るい木を基調にした空間に格子が施されていたりするから、やはり日本。

池尻大橋『SiCX by FarEastCraft』の内観


そんなバーの発端は、外資系企業に勤めていたオーナーの前田 亮さんが、ジン好きが高じて京都に「SiCX京都蒸溜所」を作ったこと。

店内ではそこで作る4種のジンをはじめとするジン・カクテルを楽しめる。

池尻大橋『SiCX by FarEastCraft』で乾杯している様子

自社で作るジンのメインボタニカルはよもぎで、飲み口は爽やかかつヘルシー。各国ジンも置き、唐揚げ(¥680)などのつまみも用意。「ジントニック」「ジンソーダ」ともに¥1,100、「ジン4種飲み比べ」¥3,300


パスポート風のブックを開けば、各ジンの個性や飲み方も書かれているのでジン初心者も安心。

クラシックカーと犬を愛するオーナーゆえ、同じ趣味を持つ起業家たちの社交場だ。お喋りする人から仕事をする人までその過ごし方はさまざま。

オーナー曰く、「目黒区で一番盛れる照明のカウンター」とのことだが、確かにこの店に集う大人たちの瞳は、やけに輝いて見える。

■店舗概要
店名:SiCX by FarEastCraft
住所:目黒区東山3-6-12 ミリオンベル 1F
TEL:03-6303-4140
営業時間:12:00~(L.O.24:00)
定休日:無休
席数:カウンター6席、テーブル12席、スタンディング4席、テラス3席

▶このほか: 池尻・三宿のお隣「三軒茶屋」の大人な楽しみ方とは?三茶ホッピング1軒目にオススメな店8選

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