男と女の答えあわせ【A】 Vol.234

「本人には言えないけど…」35歳女と4回デートしても、食事だけで解散。手を出さない男の本音

A1:「もう一度食事へ行きたいな」とは思った。


夏子と出会ったのは、女友達の真由が開催してくれた食事会だった。真由から「涼さんに、紹介したい子がいる」と言われ、3対3で食事をすることになった。

今年で43歳になる僕は、バツイチ子なしの独身だ。会社を経営しており、経済的に余裕もあるほうだと思う。

最近食事会もなかったので、久しぶりの参加だった。

夏子の初対面の印象は、落ち着いていて綺麗な子だな、という感じだ。

また実際に話してみても、感じも良い。そもそも真由の紹介だという安心感もあり、僕は食事会の後に早速二人きりでの食事へ誘ってみることにした。



夏子との初デートは、浅草にある『nacol』にした。生ハムが主役のコース仕立てで、僕自身も行ってみたかったお店だ。

実際に足を運んでみるとどの料理も素晴らしかった。特にスペシャリテの「生ハム、発酵バター、ブリオッシュ」は、極薄にカットされた生ハムが最高に軽やかで、下のブリオッシュのバターのコクと爽やかな生ハムの塩味が見事な逸品だった。


美味しくて思わずお互い顔を見合わせる。

またカウンター席だったこともあり距離も近く、夏子との初めての食事は順調に進んでいく。

「涼さんって、グルメなんですね」
「そうかな。食べることが好きで。夏子ちゃんは?普段、どういうお店へ行くの?」
「私は結構ミーハーなので、流行りのお店とか好きです」
「最近は?どこか良いお店あった?」

夏子もグルメなようで、お互いの最近のヒット店や、お気に入りの店などの話に花が咲く。

「わぁ、美味しい♡」

しかも美味しそうに食べる夏子が可愛くて、僕は「彼女を連れてきて良かった」と思った。こうやって、喜んでもらえると嬉しい。反応が良い子はまた一緒に食事をしたくなるものだ。

それにやっぱり、美味しいご飯は素敵な人と食べるに限る。最近こういうお店へ誘える子も少ないので、夏子との出会いに感謝だった。

「カラスミ、発酵バター」などの料理と共にワインも進み、僕たちの時間は楽しく流れていく。


「夏子ちゃんって、本当に美味しそうに食べるね」
「バレました?食いしん坊で…」
「いいじゃん、最高。何か好きな食べ物とかあるの?」
「いっぱいありますよ!」

そんな会話をしているうちにあっという間に時間は過ぎ、僕たちはもう1軒行くことにした。

雰囲気も良いし落ち着いているし、話しやすい夏子のことを、僕は純粋に恋愛対象として良いなと思った。

だから2軒目で、一応彼氏がいるのかどうか、お伺いを立ててみる。

「ちなみに、夏子ちゃんって今彼氏いるの?」
「私はいないですよ」
「そうなんだ、良かった。また食事に行かない?二人きりで」

そう言うと、嬉しそうに頷いてくれた夏子。こうして、僕たちは何度か二人で食事へ行くことになった。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
結局、夏子の「35歳」という年齢がネックで手を出せなかったし、自分からグイグイ行くほど魅力的じゃなかったと言う事なのか....
2024/09/22 05:1123返信2件
No Name
結局、恋愛対象としては見られる範囲だし可愛いし一緒に食事行くのはいいけど、正直そこまで頑張って手に入れたい相手でもないって、それだけの話。
2024/09/22 06:4822
No Name
恋愛への熱量がお互い違い過ぎたね。夏子は喉から手が出る程に彼氏が欲しい、でも涼は離婚を経験して特に焦ってもないし下手に手を出すのも...と慎重になってる。
2024/09/22 05:1918返信2件
もっと見る ( 20 件 )

【男と女の答えあわせ【A】】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo