「今回はお願いね!」と急に“幹事”に任命され、焦った経験はないだろうか。
中でも一番頭を悩ますのが「お店選び」だろう。
そこで、これまでに100回以上幹事を務めたことがあるプロフェッショナル、名付けて“プロ幹事”を徹底取材。その実体験から、絶対に失敗しないお店情報を教えてもらう。
第3回は名物幹事コンビと呼ばれる、女性2人が登場。得意とするシチュエーションは、男女の出会いの場・食事会だ。参加者全員が満足する、店選びのポイントとは一体?
▶前回:参加者20人の食事会の店選びに困ったら!帰り道に花見もできる、中目黒駅チカのビストロへ
取材・文/山口昭子
今回取材したのは女子2人で幹事をする、YさんとNさんコンビ
Yさん/慶應義塾大学を卒業後、全国展開するアパレル企業に入社。各地で営業・店長を務めた後、現在は大手食品メーカーでマーケティングやPRを担当する。1990年生まれの33歳。
Nさん/大学卒業後、地元・福岡の大手不動産会社で営業を担当。4年前に独立し、現在は福岡と東京の二拠点生活をしながら、フリーランスの講師業などで活動。1991年生まれの32歳。
人脈の広さや幹事仕事の速さに定評のあるYさんと、気配り上手なNさん。彼女たちの年収は1,000万円を超えており、仕事にも邁進するキャリア女子だ。
友人同士だという2人は、職場の飲み会から女子会、男女の食事会、大規模パーティーまで手がけた会は数知れず。現在も、週3~5回は会のセッティングを務めている凄腕コンビだ。
満足度&リピート率が圧倒的!女子2人の名物幹事
なぜこの2人が“名物幹事”と呼ばれるようになったのか。その秘訣はそれぞれが得意なことを生かした役割分担にあった。
まず「0⇒1を作る」担当はYさん。企画を立てるプロジェクトマネージャーの立ち位置だ。
「Yさんはお仕事でもマーケティングやPRをしているので、戦略を考えるのが得意なんです」(Nさん)
そして「1⇒10に伸ばしてゴールを決める」担当はNさん。営業職として不動産売買をしてきた経験から、相手のニーズを瞬時にくみ取り場全体の雰囲気づくりを得意とする。
「Nさんは気配り上手。そしてコミュ力、モテ技、人を巻き込む力が圧倒的なんです」(Yさん)
そうお互いを分析する2人だが、食事会が成功するかどうかの原点には、Yさんの企画力と人脈がある。
「Yさんが呼んでくる男性は、これまたハイスペックなんですよ。そのおかげで、漫画みたいな食事会が経験でき、人脈がつながってまた違う会を開き……と、幹事をする回数が増えていきました」(Nさん)
慶應義塾大学時代、そして社会人になってからの人脈を駆使するYさんと、彼らを楽しませるコツを知るNさん。その絶妙なバランスで数多の出会いの場をつくってきた。
気になるその食事会の相手は、弁護士、医師、国家公務員、経営者、商社、金融……と、Yさんが慶應時代につながったエリートたち。
2人の話を聞いていると、会の主催や盛り上げを男性のみに任せる時代は、すでに終わりを告げたと感じる。店選びから当日の気配りまで、一体どんなふうに幹事を務めれば、食事会が成功するのか。
その秘策を伝授してもらった。
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