2024.03.02
東京リアル女子図鑑 Vol.21まるで巨大な宝石箱のように、多種多様な文化が息づく大都市・TOKYO。
本連載ではその中から1つのエリアに焦点を当て、そこを拠点とする女性の生態を探る。
彼女たちはどんな日常を送り、どのような出会いを求めているのだろうか?
今回登場いただくのは、“中目黒女子”のK.Yさん。
大手航空会社のCAとしてキャリアを積み、周囲に惜しまれながら退職。幼い頃からの夢であった看護職に就くべく、30代にしてゼロからのSTARTをきった。
一方、CA時代には、“港区女子”としてきらびやかな世界も経験していて…。
彼女の辿ってきた人生の一端を、覗かせていただこう。
取材・文/和栗 恵
▶前回:「外資コンサル勤めの男性は正直面倒です(笑)」と語る“中目黒女子”(31歳)は、最近彼氏に振られて…
中目黒女子・K.Yさんのプロフィール
福岡県福岡市出身の33歳。中学から大学まで女子校、新卒で大手航空会社のCAとなった彼女は、常に女社会で揉まれて生きてきたという。
血液型はAB型。MBTI(性格診断)は「主人公型」のENFJ。「コレと決めたら絶対に引かない」芯の強さと、主人公ならではの華やかさを持ち合わせる。
2023年の春までCAとして勤務しながら勉強を重ね、難関とされる都内の看護専門学校へ入学。国家試験を目指し精進する日々を送っている。
私は幼少期、心臓に疾患があって病院に通っていました。その頃から、医療にかかわる仕事に就きたいと思っていたんです。
でも、我が家は母がバリキャリで、父がもっぱら子育てを担当。父はとくに英語教育に厳しかったですね。
親の期待に応えたいという思いもあり、これも定めと割り切って仕事で英語を使う、CAになったんです。
初めは大手航空会社のCAとして働いていましたが、父が肺炎を患い闘病生活に。それを機に大手航空会社を退職して福岡に戻り、父の最期を看取りました。
その後、福岡にベースがある航空会社に再就職し、CAに戻ることに。
でも…不思議なことに、私が搭乗する旅客機内で、急病人やけが人が頻繁に出るようになったんです。
はい。おかげで同僚からも「(急病人を呼ぶのは)やめて」と、からかわれるほどでした。
そして、そのような切迫した状態の中で「何かお手伝いできることはありませんか?」と手を挙げてくださる方が、決まって「看護師」の方だということに、気がついたんです。
私たちCAも訓練の中で、急病人に対する対応は習うのですが、細かいところまでは分かりません。
そうして、急病のお客様に対応する経験を重ねるうちに「CAって、無力だな」って思うようになっていったんです。
フライトの合間に勉強し、家庭教師も付け、看護専門学校に合格しました。
小さい頃から学ぶことが好きだったので、30歳を越えていましたが無事にクリアすることができました。ただ、周囲からは猛反対されましたね。「もったいない」って。
看護師からCAになる方は、意外と多いんです。でも、その逆はほぼいないのではないでしょうか。とくに、CAでいわゆる「港区女子」な友人たちからは「信じられない!ありえない!」って、言われていました(笑)。
でも、フライトで急病の方の対応をするたびに「あ、これ、医療の道に進めって言われているのかも?」と思うようになったんですよ。
看護師になれば、バイタルをとったりできるし、的確な判断をスピーディーに下し、人を救う手助けができます。私がやりたかったことは、看護の道では?と。
実は20代の頃にも何度か、看護の道に進みたいと思ったことがありました。でも、その時は仕事が忙しく、タイミングが合わなかったんです。
採用担当の仕事をしていたときに、多くの学生さんたちの前向きな姿勢を見ていたら、学び直すことが怖くなくなりました。
救命救急に携わりたいと思っています。
ゆくゆくは「DMAT(災害派遣医療チーム)」や「NiNA(日本国際看護師)」の資格を取り、さまざまな方のお役に立てるようになりたいです。いえ、そんな看護師になります!
女性社会でもまれてきていますから。強気なことが、私の強みです。
異性からは「強いから1人でも生きていけそうだよね」なんて言われてしまうのですが、いつか、私のことを単に「強い女」と認識せず理解してくれる方とお付き合いしたいと思います。
ただ、今でこそ、こうして目標に向かって突き進んでいますが、若い頃はそれなりに、港区女子として遊んでいました(笑)。
六本木の高級ホテルの上層階を2フロア使ってクラブ状態にし…
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