春の風に吹かれて Vol.5

「親の期待に応えるのはやめた」大企業でのキャリアを捨て、慶應卒28歳女が飛び込んだ世界は…

東京の女性は、忙しい。

仕事、恋愛、家庭、子育て、友人関係…。

2023年を走り抜けたばかりなのに、また走り出す。

そんな「お疲れさま」な彼女たちにも、春が来る。

温かくポジティブな風に背中を押されて、彼女たちはようやく頬をゆるめるのだ――。

▶前回:元夫が、浮気相手とスピード再婚。幸せそうな挙式写真をSNSで目撃した30歳女は…


留美子(30) 「ふわふわした仕事」と言われ…


3月上旬。

留美子は、 中目黒にある自宅マンションで、ベランダに続く窓を開け放つ。

― 寒さがだいぶ和らいできた。目黒川沿いの桜、今年も楽しみだなあ。

そのとき、ふと思い出した。

「あ。今週末は、お母さんの誕生日だ」

― たしか、60歳になるのか。

父親が他界して4年。母は独りで、鎌倉の小さな家で暮らしている。

節目のお祝いだし連絡をしようと思うのだが、留美子はためらってしまう。ある理由で、母親とここ2年疎遠になっているのだ。

「そんなふわふわした仕事、絶対ダメよ。ちゃんとした会社で働きなさい」

2年経つのに、母親からもらった言葉はまだ、留美子を動揺させる。



留美子は、新卒で大手広告代理店に入った。

クリエイティブ局に配属され、入社3年目で広告賞を2つ獲得。

周囲から、相当もてはやされた。

しかし当時の留美子は、どれだけ周囲に評価され、讃えられても、満たされない思いだった。

― 広告クリエイティブより、私が本当にやりたいのは…。

留美子の本当の目標は、ファッションデザイナーだったのだ。

この記事へのコメント

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No Name
何だろう、とても読み疲れた。
勉強そっちっけで洋服作って遊んでた子が大学は慶應に入り大手広告代理店に就職。夢を追って服飾学校に通い28歳で会社辞める。 今現在30歳でファッションデザイナーとしてインタビュー受けるほどに。半年前に立ち上げた自分のブランドはすこぶる好調、コレクションにも出せるほどに。
こんなので読者の心をつかめるとでも?!
2024/03/06 05:2343返信4件
No Name
先週の主人公、離婚してから恋人はいない。休日に遊びに行くような友人もいない言ってたけどファッションデザイナーの友達いたんだ😂😅
2024/03/06 05:4240返信1件
No Name
はいはい、またまた嘘みたいに簡単なサクセスストーリー。
2024/03/06 05:2331返信2件
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