
「芸能のお仕事をしていると…」上白石萌音が抱く危機感と、“平凡”であり続けることの意味
マルチに輝く上白石萌音が考える“平凡”であり続けることの意味
26歳という年齢だけを考えれば納得だが、こうも思う。“上白石萌音”という人は普通の26歳ではない。
今年は宮崎 駿さんの不朽の名作『千と千尋の神隠し』の舞台を通じて、ミュージカルの聖地であるロンドンの“ウェスト・エンド”に立つのだから。しかし、彼女は言う。
「私自身は平凡。平々凡々です」
そして、毅然とした面持ちを変えぬまま、次のように続けた。
「浮ついてなるものか、と思っています。
芸能のお仕事をしていると、たくさんのお客さまの前に立てたり、憧れていた人に会えたり、褒められたりして、放っておいたらいくらでも調子に乗れてしまうけど、そういう環境に慣れることに危機感を抱いています」
何か特別なきっかけがあったのではないという。デビューして自分の名前が知られていくうちに、自然とそうした気持ちが芽生えていった。
「天邪鬼なのかな、つい逆行したくなってしまうんです。“いつまでも変わらないね”と言われたい」
そのあり方はSNSとの付き合い方にも表れている。
例えばInstagramのフォロワー数は107万人を誇るが、彼女自身はその数や、コメントの内容に依存し過ぎないらしい。
「自分の回りの小さくともリアルな人間関係を大切に育てていきたい」そうだ。
では、そんな上白石さんが憧れる“大人”とは?
「地に足をつけて生活している方。“千と千尋の神隠し”で“リン”を演じられた元宝塚歌劇団の咲妃みゆさんは、一緒に旅行するくらい仲良くしていただいているのですが、本当に素敵で。
レストランに出掛ける際も、上品で華やかであると同時に、その場に失礼にならないTPOに応じた装いを選ばれる。思慮深くて、尊敬しています」