毎月、映画とワインのマリアージュを提案していく連載、ほろ酔いシネマ。
今月は、大人気スパイアクション映画「キングスマン」シリーズ。
映画ゆかりの英国らしさあふれる特別な一本を合わせて、おうちシネマを満喫しよう!
▶前回:Vol.11「『セレンディピティ〜恋人たちのニューヨーク〜』×ポルトガルのウィヴォ・レネガード」
年末年始はシリーズもののスパイアクション映画を
(※掲載内容は取材当時のものです)
柳:早いもので今年も残すとこあとわずか。クラリン(嵩倉)は年末年始をどう過ごすの?
嵩倉:クリスマスがぼっちでしたから、年末年始だってぼっちですよ(シクシク)。だから新谷さん、年末年始にぼっちが時間を潰すにふさわしい、スカッとする映画を教えてください。
新谷:でしたら、アクション系のシリーズものはどうですか?
柳:「007」シリーズを『ドクター・ノオ』から全作鑑賞とかね。
嵩倉:全部で何作でしたっけ?
新谷:『ノー・タイム・トゥ・ダイ』まで25作ですね。
嵩倉:そんなに長くは休んでいられませ〜ん(涙)。
新谷:では、「ジェイソン・ボーン」シリーズは?スピンオフの『ボーン・レガシー』を含めて全5作。
柳:僕は大好きですけど、ボーンは陰鬱過ぎてクラリン向きじゃないと思うな。あっ、そうだ!
嵩倉:なになに?
柳:「キングスマン」シリーズはどうですか、新谷さん?
新谷:いいですね!スパイアクションものなのにコメディ要素満載でクラリン向き。
「キングスマン」とは表向きロンドンのテイラーを装いながら、じつはどの国にも属さない独立諜報機関。タロン・エガートン演じる主人公、エグジーがそのエージェントとなるまでを描く第一作。
その1年後、一作目で死亡したと思われていたコリン・ファース演じるハリーが復活。アメリカの同盟機関「ステイツマン」と協力して麻薬密売組織を壊滅させる第二作。
そして時代は遡り第一次世界大戦前夜。世界を混乱に陥れることを企む「羊飼い」との死闘を繰り広げたレイフ・ファインズ演じるオックスフォード公が、「キングスマン」を設立するまでを描く第三作まで作られています。
今月のワインシネマ『「キングスマン」シリーズ』
数あるスパイ映画の中でも特にファッショナブルな映画「キングスマン」シリーズとは──表向きはロンドンの高級テイラー、その実態は国際的な独立諜報機関。
ベテランエージェントが新人を育てる一作目、その新人が活躍する二作目、キングスマン誕生の秘話が描かれる三作目。紳士的かつ華麗なアクションが楽しめる。
アクションだけじゃない!スーツ姿で華麗に戦うお洒落なスパイ映画
「キングスマン」のロケ地となったサヴィル・ロウにある高級テイラーをはじめ映画を観るとロンドンを歩きたくなる。
英国王室御用達ワイン商『Berry Bros. & Rudd』は二作目の重要なワンシーンに登場。
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柳:このシリーズで面白いのは敵役。一作目のサミュエル・L・ジャクソン、二作目のジュリアン・ムーア、三作目のリス・エヴァンス、みんなパンチ効いてる(笑)。
それにバトルシーンのグロさは、まるでホラー映画でも観てるかのよう。
新谷:私はいかにも仕立ての良さそうな英国調スーツを着て、エージェントたちが戦う姿に胸アツです。そうそう、一作目にはワインが登場するシーンもありましたね。
柳:ハリーが敵のヴァレンタイン邸でディナーをとるシーンですね。シャトー・ラフィットの45年にビッグマック(笑)。