2023.12.21
SPECIAL TALK Vol.111
独立を決意してサロン開設。またたく間に会員が殺到
金丸:リーマン・ショックは2008年ですが、河村さんはいつまでいらしたんですか?
河村:直前までいましたが、ゴールドマン・サックスにヘッドハンティングされて、転職しました。
金丸:そこではどんなお仕事を?
河村:リーマン時代からずっと保険会社や信託銀行、年金基金など金融機関相手の営業を。
金丸:そこでも好成績を上げていたわけですよね。なのにゴールドマン・サックスも辞めてしまった。それはなぜですか?
河村:ゴールドマン・サックスって、基本的に40歳くらいまでしか働けない会社なんです。競争が激しくて、体力も要求されますから。
金丸:それに年俸制だし、突然クビになる可能性もある。いまだに年功序列が根強い日本企業とは、まったく違う環境ですよね。
河村:そういう会社なので、みんな40歳以降の人生を常に考えています。男性だと日系金融機関に転職する人も多いけど、私はしっくりこなくて。
金丸:それで、オンラインサロンを運営する道を選んだんですか?
河村:2019年にゴールドマン・サックスからさらに転職して、そこを辞めたタイミングの2021年に。オンラインサロンをやろうと決めたあとも、しばらくは金融の仕事を続けるつもりだったんですけど、想像以上のペースで会員が増えたので、あわてて「辞めます!」って。
金丸:それがすごいですよね。月額1万円のサロンに、わっと人が集まった。コロナ禍の真っただ中ということもあるけれど、それだけ金融情報に興味のある人が多かったということなんでしょうか?
河村:立ち上げた当初から、サロンというよりコミュニティを目指していたんです。だから金融がメインではあったけど、「金融の勉強をしたい」という共通点を持つ人たちが集まって、いろいろなことをやれる場所を作りたいと。
金丸:なるほど。そういう思いが最初からあったんですね。
河村:だから、ヨガの先生に来てもらってオンライントレーニングをしたり、金融だけじゃなくて、いろいろな事業者さんと提携してコンテンツを提供したりしています。
金丸:それはいいですね。「サロン」と聞くと囲い込むようなイメージがありますが、自前にこだわらず、河村さんのセンサーに反応した人を連れてくることで、さらに世界が広がる。ところで河村さんも運動されるんですか?
河村:めっちゃしてます。週3回くらいはエクササイズをこなしてますよ。
金丸:『Holland Village Private Cafe』のメニューもそうですが、健康にはかなり気を遣ってらっしゃるんですね。
河村:はい。朝4時に起きる健康優良児です(笑)。
金丸:4時って早い(笑)。じゃあ寝るのも早いんですか?
河村:夜中の12時ですね。
金丸:えっ、4時間睡眠!?
河村:金融時代からショートスリーパーなんです。昼間も眠くなることがないので、そういう体質なんでしょうね。
金丸:ちなみに河村さん、ゴルフはされますか?
河村:ゴルフも長いことやっています。金融で営業をしていると、やっぱりゴルフをする機会がありましたから。ただ長くやっている割に、全然うまくなりません(笑)。
コミュニティの安心・安全に目を光らせる毎日
金丸:最初に「同好会」の活動が盛んだとおっしゃっていましたが。
河村:ゴルフ同好会とかワイン同好会とか、海外含めて150個くらいの同好会があります。みなさん気の合う人たちと、言うなれば勝手に活動しています。
金丸:このカフェも、会員のみなさんが集まれるように作ったということですか?
河村:そうです。でも、サロンを始めてからいまに至るまでで、オンラインからオフラインへのトランジションが一番苦労したかもしれません。
金丸:この雰囲気やメニューが合う人もいれば、合わない人もいるでしょうし。
河村:まさに。料理や接客など、これまで以上にコントロールしなきゃいけないことが増えました。実はカフェの立ち上げ当初は、いろいろな不満が出て、退会者が一番多かったんです。
金丸:では、そこで多少の入れ替わりがあったんですね。でも今日もこうやって、コミュニティの人たちが自発的にランチで集まっている。それだけつながりに価値を感じている人がいるからだと思います。
河村:ありがたいことに。もとがオンラインサロンなので、遠方からいらっしゃる人もいますが、いずれは全国に展開するつもりです。
金丸:しかし、月に1万円を払い続けられるということは、それなりに余裕のある人ということですよね。河村さんのようにバリキャリの方が多いんですか?
河村:年齢は平均40歳で、会員の7割以上が東京の方ですね。バリキャリの割合は高いです。東京以外だと、良家のお嬢さまとか、もともと経済的に余裕のある方の割合が高くなります。
金丸:年齢層や境遇が近いと、似たような悩みを相談しやすいでしょうね。自分のキャリアだけじゃなくて、子どもの教育とか。
河村:そうですね。海外のボーディングスクールやインターナショナルスクール、留学の同好会もありますから、みなさん会員同士で情報交換されています。
金丸:でも、コミュニティの運営って難しくないですか?自分が一方的に発信するだけなら、自分のクオリティだけを管理すればいい。でも、コミュニティの場合は、会員の方たちや、そのやりとりにも目を光らせないといけません。
河村:そうですね。私はいま、運営に徹していて、安心して交流できる環境をいかに守るかに腐心しています。ちょっとでも悪いことをすれば、すぐ強制退会です。
金丸:1万円という金額はフィルターとして作用していると思いますが、それでも悪さする人がいるんでしょうか?
河村:いますよ。ねずみ講みたいなことをしようとしたり、高額チケットを売りつけようとしたり。ただ、これまで見つけたそういう人って、決まって男性なんですよ。
金丸:えっ。たしか男性って2%しかいないのでは?
河村:そうなんです。交流することが目的じゃなくて、「お金を持っている人のコミュニティ」として入ってくるんでしょうね。
金丸:申し訳ありません。男性代表として謝っておきます(笑)。
河村:女性って横のネットワークを作るのがすごく得意なんですよ。金融に興味があるとか、美容に興味があるという共通項だけで、出会ってすぐに友達になれる。でも男性は、序列が決まってないと話しにくいみたいですね。男性にもそういうコミュニティの楽しさを純粋に味わうために入ってもらいたいんですけど。
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