ハラスメント探偵~解決編~ Vol.6

ランチに食べていた“あるもの”の臭いが物議に。果たして、悪臭はハラスメントになる!?

現代のビジネスシーンを生き抜く上で、ハラスメント対策は必須だ。

だが、暴力や暴言など明らかなブラックゾーンの案件は全体の1割で、9割は判断しづらいグレーゾーンといわれている。

では、その見極め方とは?

それらのジャッジを手助けするのが、通称ハラスメント探偵と呼ばれる藤川小五郎。

今回は、勤務中に臭いがキツいものを食べていたら、パワハラだと訴えられた案件を取り上げる。

果たして、どんな結末が待っているのか…。

※この物語は実話を元にしています。※人物名は仮名です。


監修/株式会社インプレッション・ラーニング
代表取締役 藤山 晴久

取材・文/風間文子

前回は:「あんた、バカじゃないの!」思わず新入社員の腕を掴み、怒鳴ってしまった!これってパワハラ?

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INDEX
1. 勤務中に臭いがキツイものを食べる行為はパワハラになる?

2. パワハラかどうかの「決め手」は臭いではない

3. 職場での騒動の結末は――

勤務中に臭いがキツイものを食べる行為はパワハラになる?


僕の名前は藤川小五郎、一介のハラスメント問題を専門に扱うコンサルタントだ。

この仕事をしていると、どうも、おかしな事に巻き込まれてしまう。

オフィスにある応接室のソファには、以前、ハラスメント問題の相談に乗った葉山さおり(32歳)が座っていた。

「知り合いから海外土産としてもらった、ちょっと変わったお菓子があるんだけど。良かったら、どうぞ」


僕がそう言って、菓子が乗った皿をテーブルに差し出すと、葉山の隣に座る男性が物珍しそうに覗き込んだ。

数日前に「会いたい」と連絡してきた葉山が連れて来たのは、ブライダルプロデュース会社に勤務する菅野宏樹(29歳)という男性だった。

そして葉山は、僕に向かって唐突に頭を下げるのだった。


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