「私、小学校から大学までずっと同じ学校なの」
周囲からうらやまれることの多い、名門一貫校出身者。
彼らは、大人になり子どもを持つと、必ずこんな声をかけられる。
「お子さんも、同じ学校に入れるんでしょう?」「合格間違いなしでいいね」
しかし今、小学校受験は様変わりしている。縁故も、古いしきたりも、もう通用しない。
これは、令和のお受験に挑む二世受験生親子の物語。
親の七光りは、吉か凶か―?
◆これまでのあらすじ
名門一貫校・啓祥学園出身の果奈は、息子の翼を小学校から同じ学校に入れたいと考えている。翼の成長は順調。果奈は、啓祥学園小にこだわらず、翼の個性に合った小学校を選ぼうと決意する。
▶前回:自称イクメンの夫に、ワンオペ育児を任せてみたら…。数時間後、妻が心底あきれた理由
Vol.11 もう惑わされない
幼児教室の見学エリアにやって来た果奈は、周りの保護者に軽く会釈をすると、席に座った。
翼が大きな声で挨拶をしているのをほほえましく見ながら、考える。
― 私、どうして自分で自分を苦しめてきたのかしら?
お受験をする、と決めたその日から、果奈は心のどこかで啓祥学園の卒......
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この記事へのコメント
もう、この人の好感度はどんなことがあっても上がる事は無いから、適当に来週最終回にしちゃっていいよ。今やってる連載の中でこの話が一番イライラする。