楽しいフレンチは、リトルパリ・神楽坂で Vol.4

神楽坂で圧倒的人気を誇る!クラシカルなフレンチを普段使いする、大人の贅沢3選

神楽坂は、パリの街角のような景色が至るところに存在する街だ。

その様子から「リトル・フランス」とも呼ばれ、ここには大人のためだけに用意された特別な空間がある。

そこで今回は、大切な恋人や仲間と一緒に風情を楽しみながら"神楽坂フレンチ"を普段使いする、という提案をしたい!

ワイン片手に、素敵なディナータイムを過ごせるに違いない。

▶前編はこちら:神楽坂だからこそ体感できる本格ビストロ3選。ふたりのディナーを高揚させる秘訣とは



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1.本多横丁にある“リヨン”がふたりをいつもより親密にする
『ルグドゥノム ブション リヨネ』


店名にある“ブション”とは、リヨンの郷土料理を提供するレストランのこと。

美食の都として名高いリヨンにはブションが軒を連ねるが、その中の一軒を丸ごと神楽坂に移築したような空気をここでは感じられる。

錫のカウンターを配したブションはリヨン人の胃袋を支える場所


リヨンにいるかのような空間は、心の壁をそっと外す効果がある


店内で目に入るのは、タイルの床に樫の木のテーブル、リヨン伝統の錫製カウンターに木製ワインセラー。

赤いラインが入った麻のクロスも無性にかわいらしく、ここで写真を撮れば、まるでフランスでのデートである。

すべてのアイテムはリヨン出身の店主、ポコさんが母国で仕入れたもの。

「内装はリヨンのブションより少しだけエレガントにしました」とポコさん。フランスのベルナルドのお皿やレーマンのグラスを採用するなど細部までこだわる


15年前に日本初のリヨン人によるブションを始める際にポコさんがこだわったのは故郷の食文化をリアルに伝えること。

自身の店については「気取らない場所」と話し、ワイン片手に賑やかに会話を楽しむ客が集まるのも現地どおりだ。

肩肘張らずにフレンチを楽しめるのはシェフの温かい歓迎が待っているから


15歳で料理の道に入り、パリのレストランで料理長として腕をふるった後、25歳で来日したクリストフ・ポコさん。

ホテル「ソフィテル東京」の総料理長を経てこの店を開いた。


パテドカンパーニュやピスタチオ入りリヨン風ソーセージ、リエットなどがのった「自家製コショナイユ(シャルキュトリの盛り合わせ)」1,600円。

ポコさんの祖母の味を再現した「リヨン風クネル モリセットゥおばあさんスタイル ナンチュアソース」2,600円。クネルには川カマスのすり身を使用し、ナンチュアにはオマールエビを使っている。下にバターライスが隠れていて食べ応えもあり


メニューには自家製シャルキュトリやリヨン風クネルが並ぶ。

フランスの内陸らしい料理にワインを欲するが、ポコさんのオススメは「ヌーヴォーじゃないボジョレー」。

ツウな乾杯はふたりの経験値を上げる共有体験となり、夜に艶やかな香りを与えてくれる。

本場のデセールでもっと甘い夜に……


リヨンの紋章であるユリが描かれた「リヨン名物のタルトプラリネとウフアラネージュ」1,100円。

器の中にはアングレーズソースにメレンゲが浮かぶ。

■店舗概要
店名:ルグドゥノム ブション リヨネ
住所:新宿区神楽坂4-3-7 海老屋ビル 1F
TEL:03-6426-1201
営業時間:ランチ 11:30~(L.O.14:00)
     ディナー 18:00~(L.O.21:00)
定休日:月曜、火曜
席数:テーブル36席

ルグドゥノム ブション リヨネ(飯田橋) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

2.クラシカルなフレンチを普段デートに使う大人の贅沢
『デジーノ』


老舗出版社・新潮社を中心に、重厚で落ち着いたムードが漂う矢来町。

このエリアの一角には、大人なふたりがゆっくりと語り合いたい夜にぴったりの、静かな隠れ家がある。

神楽坂駅といってもメインストリートとは反対側の出口から、徒歩5分ほどの距離にある。閑静な住宅街が続き、レストランの数はぐっと減る“裏神楽坂”とも呼べるエリアだ。だからこそここを訪れるふたりにはツウな空気が


ゆとりのあるエレガントな門構えがディナーの始まりへの気分を高める


ビストロほど砕けてはいないが、グランメゾンほど堅苦しくない。

料理もサービスも空間も、大人に〝ちょうどいい〞フレンチでふたりの時間を過ごすなら、『デジーノ』ほど心地いい店はない。

店内は余計な装飾を一切排したシンプルな空間となっており、テーブルクロスの白が純度高く浮かび上がる。ワインセラーにはフランスワインがずらりと並び、グラスは1,300円~、ボトルは6,000円~とその手頃さもうれしい


メートル・ドテルとしてフロアを仕切る澤井大輔さんの接客は距離感が程よく、シェフの金田賢二郎さんが作る料理は、奇をてらわず実にシンプル。

一流ホテルや現地フランスの星付きレストランで経験を積んだ強いタッグだからこそ、多くを語らずとも、それらが本物だと、五感を通して伝わってくる。

メインの中でも指名率の高い人気のひと皿が「仔羊背肉のロースト」4,000円。仔羊の骨から取った出汁を使った濃厚なソースに、ローズマリーとにんにくが香り、食欲を誘う


オープン当初から「現地のフランス人がそう楽しむように、ゲスト自身がその日の気分でデザインを」と、プリフィックスでのオーダーを推奨。

ひとたび、お気に入りを見つけると、「これが食べたくて」と熱烈なファンになる人も多い。

ふたりのお気に入りを探しながら、味わうのもまた一興だ。

本場のデセールでもっと甘い夜に……


旬のいちごのフレッシュ感が食後にぴったりの「マスカルポーネムースといちごのスープ」1,600円。

顆粒のフランボワーズと白ワインのジュレが大人の味わい。

■店舗概要
店名:デジーノ
住所:新宿区矢来町61 日東商事ビル 1F
TEL:03-5261-8210
営業時間:ランチ 11:30~(L.O.13:30)
     ディナー 18:00~(L.O.21:30)
定休日:火曜
席数:テーブル22席

デジーノ(神楽坂) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

3.フランス人スタッフの本場感が幸せな“旅気分”を盛り上げる
『メゾン・ド・ラ・ブルゴーニュ』


訪れた人の感想は一様に「フランスに来たみたい」。そう思わせるのは、おそらく日本一フランス人が多く働くビストロだから。

仏語を耳にしながらブルゴーニュワインの香りを感じれば、ひとときの旅に酔いしれる。


フランスの街角のような店構えに序盤から高揚すること必至


扉の前には"LA BOURGOGNE"と書かれた交通標識のような看板とワインの樽。

早くも誘いの手応えを与えてくれるフランス感満載の外観だが、中こそブルゴーニュだ。

スタッフの9割がフランス人のため仏語が飛び交い、旅の臨場感を覚えざるをえない。

スタッフは10人中9人がフランス人(ホール1名は日本人)。現地の有名店で腕を磨いたシェフによる料理はブレずにブルゴーニュの味を貫き通す潔さがいい


20年前に開業したこの店が神楽坂で慕われ続ける理由は、その空気に加えワインリストも郷土料理も本場のとおりだから。

ブルゴーニュグラスを手にするふたりも絵になる空間がある

ピノノワール100%で前菜にも合う「ブルゴーニュ コートドール 2020 メストレ」グラス 1,500円


ブルゴーニュといえばフランス中央東部に位置する名醸地。

ここでもブルゴーニュグラスでワインを楽しむのが醍醐味で、初めてなら食事は「ブルゴーニュコース」を頼むのがデートでは間違いない。


「エスカルゴのブルゴーニュ風」は最後、パンをガーリックが効いたバターソースにつけて楽しむ。

ベーコンやジャガイモが入ってボリュームのある「牛肉の赤ワイン煮込み」。ともに「ブルゴーニュコース」(7,300円)から。アラカルト注文も可


4皿7,300円と手頃でありつつ、濃厚な牛肉の赤ワイン煮込みもいただけて充足感も申し分なし。

最後にパリブレストとコーヒーで談笑して石畳を散歩すれば、その足元すらフランスを思わせるかも。


ガラス張りのサンルームは頭上に『ラ・ブーム』『あるいは裏切りという名の犬』などの往年のフランス映画のポスターが貼られている。

開放感がありつつ暖房が効いているので冬も暖かい。

本場のデセールでもっと甘い夜に……


コースの最後に出される「パリブレスト」は、コク深いアーモンドクリームと香ばしいナッツの歯応えが魅力。

コーヒーはもちろん、甘口ワインとも相性よし。

■店舗概要
店名:メゾン・ド・ラ・ブルゴーニュ
住所:新宿区神楽坂3-6-5
TEL:03-3260-7280
営業時間:【月~土】ランチ 11:30~(L.O.14:00)
          ディナー 18:00~(L.O.22:00)
     【日】ランチ 11:30~(L.O.14:00)
        ディナー 18:00~21:30
定休日:無休
席数:テーブル52席

メゾン・ド・ラ・ブルゴーニュ(飯田橋) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約



この街に足を踏み入れれば、ひとたびにフランス・パリを感じてしまうのだから驚きだ。

異国情緒あふれる神楽坂のフレンチ店は、ムードが欲しい日のディナーにぴったりなのだ!


▶このほか:勝負デートで外さないのは、“神楽坂で鮨”。しみじみ旨い握りが味わえる次世代の名店

※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。

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