「ホントは苦手なんです」滝行すら笑顔でこなす、個性派俳優・荒川良々の意外な素顔とは

独特の雰囲気を醸し、コメディからシリアスな役柄まで数多くの出演歴を誇る、実力派俳優・荒川良々。

彼の「生きているうちにやりたいこと」、それは“滝行”だという。

その理由を聞いてみると、意外な答えが返ってきた!



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「何が視覚的に面白いか考えていたら、ふと滝行がひらめきました。実はSMっぽい案もあったんですよ。宙に吊られて縛られて女王様に食事を与えられる、みたいな。

でも、東京カレンダーってお洒落な雑誌じゃないですか。だから、さすがにそれは場違いかなと思って遠慮したんですよね」

この企画で滝に打たれることにした経緯を、荒川良々さんは淡々と語った。

禊を済ませたいとかいう理由があったからではなく、完全にビジュアル重視。発想に個性派俳優と呼ばれる彼のエンターテイナーぶりが透けて見える。


「お客さんとの距離が近い舞台に立つと、妙にウケたくなっちゃうんです」


しかし、その素顔はといえば、突飛でもなんでもない。オフの日には映画を観たり、散歩したり、友人と食事をしたりと、いたって普通の営みをしている。

居酒屋好きであることから、ひとり呑みをテーマにしたYouTubeチャンネル『良々のお通し』では、店主や常連と交流する様子を見せてはいるが、「知らない人と話をするとか、自分から盛り上げるとか、そういうのホントは苦手なんです」と恥じらって下を向く。

その様は、“異形の怪優”から連想されるイメージとかけ離れている。

つまるところそれだけ化けているということではないか。そう当のご本人に伝えると、こんな返事があった。

「ウケたい気持ちが強いんですかね。お客さまにはもちろん、スタッフにも、共演者にも」。その口調は、例によってぼそりぼそりと控えめだった。

聞けば、笑かすことに興味がある。

映画『男はつらいよ』に主演した渥美 清、舞台で活躍した藤山寛美の名を挙げ、「笑かして、最後にほろっとさせる。アレはなんですかね。上手いですよねぇ」と唸る。



このインタビューは実は前滝行シーンを撮影する前に行われた。

冬本番に向かって冷え込む時期だったので冷水に打たれることを気遣うと、荒川さんは怯むことなく「昨日の雨で水量が増したから、派手な絵が撮れれば」とだけ言った。

白いスーツを纏った彼は、滝行の注意点を確認すると、滝の真下に立った。

水の動圧はいかにもきつそうだったが、その顔は笑っていた。それを見たら鳥肌が立った。不意に笑いも込み上げてきた。

ウケたいという彼の本能にノックアウトされたのである。荒川良々、有言実行の凄い人。

■プロフィール
荒川良々 1974年生まれ。佐賀県出身。98年より大人計画に参加。2008年、映画『全然大丈夫』で初主演。4月14日から宮藤官九郎作・演出の舞台『もうがまんできない』の公演を控える。


▶このほか:「とてつもなくしんどい…」どんな役にもなりきる俳優・中井貴一が癒される相手とは



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