29歳―。
それは、節目の30歳を目前に控え、誰もが焦りや葛藤を抱く年齢だ。
仕事や恋愛、結婚など、決断しなければならない場面が増えるにもかかわらず、考えれば考えるほど正解がわからなくなる。
白黒つけられず、グレーの中を彷徨っている彼らが、覚悟を決めて1歩を踏み出すとき、一体何が起こるのか…。
◆これまでのあらすじ
圭太は、亡くなった父親の影響で蕎麦好きになり、趣味で蕎麦を打つように。店をオープンしたいと夢を抱き、クラウドファンディングをおこなう。実は、失敗する前提で始め、夢を諦めるつもりでいたが、意外にも成功してしまい…。
▶前回:29歳ハイスペ男が“収入と肩書”を捨てて…!?どうしても諦めきれない夢とは
エリートサラリーマンの憂い【後編】
「圭太、お前、会社辞めるなら、相談くらいしろよ」
勝村が日本酒をあおりながら、圭太に向かって不満を漏らす。
「すみません…」
勝村は、圭太が入社した当時から面倒をみてもらっている職場の先輩で、今も頭が上がらない。
退職するにあたり、相談をしようと思ってはいたも......
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