2022.12.25
5.上質な日本ワインが喜ばれる!ピリリとスパイシーな長野生まれのシラー
東信州の上田市丸子地区にあるシャトー・メルシャンの自社管理畑「椀子ヴィンヤード」のシラーを、オーク樽で約17ヶ月育成。
スミレや赤いベリー系のアロマを、黒コショウなどスパイシーなフレーバーが包み込む。冷涼地らしい酸味と、粒の揃ったタンニンが心地良い。
5,010円/メルシャン TEL:0120-676-757
◆
日本ワインの第2位を誇る、長野県。近年人気の辛口ワインを作るため、長野の地に向いてた品種がメルローだった。85年が初ヴィンテージの「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー」は、今なお長野のメルローのベンチマークだし、98年に生まれた「シグナチャー」は、日本ワインの価値基準を大きく変えたと言われている。
しかし、今長野で面白いのはシラーだ。
シラーは南フランスやオーストラリアなど、暑い産地向きの品種だが、今、オーストラリアでもヴィクトリア州など涼しい産地のシラーが注目されている。というのも、冷涼地のシラーほどスパイシーなフレーバーが強い。
ロタンドンという香り成分が多く含まれ、とくにコショウの香りが顕著に現れると言われている。例えばこの「シャトー・メルシャン 椀子シラー」は、黒コショウなどスパイシーな特徴がよく出ているワインだ。
このワインを手土産に持って、長野ワインの蘊蓄も語れば、パーティーの主役になること間違いなし!
6.エレガントで香り高き1本!女子会にぴったりな、スペインのガルナッチャ
スペインが誇る天才醸造家ダニエル・ゴメス・ヒメネス・ランディ氏が、フェルナンド・ガルシア氏と営むワイナリーが「コマンドG」。
このワインは標高850メートル、花崗岩質土壌の畑で栽培されたガルナッチャから造られる。香り高く、シルキーなテクスチャー。
5,500円/ワイナリー和泉屋 TEL:03-3963-3217
◆
今、スペインで一番注目すべきワインは、グレドス山脈のガルナッチャだ。ガルナッチャはフランスでいうところのグルナッシュというブドウ品種。
グレドス山脈はマドリッドの西にある山脈で、標高の高い、花崗岩質土壌の土地に植えられた古木のガルナッチャに、今世界から熱い視線が向けられている。
そもそも、グルナッシュやガルナッチャといった品種は怠け者で、暖かく肥沃な土地で育てるとヘロッとした駄酒になりやすい。そのため、グレドス山脈のような涼しく痩せた土地で厳しく栽培すれば、芯のしっかりした品の良い赤ワインに仕上がるというわけだ。
そのグレドス山脈のガルナッチャでおすすめの1本が、コマンドGの「ラ・ブルーハ・デ・ロサス」。
香りには冷涼感と赤果実、ハーブの印象が感じられる、品があるワイン。チェリーなどの果実味がジューシーで、優しいタンニンときれいな酸、ミネラルがバランスよく共存している。
フレッシュな味わいで、チキンや家禽類のグリル、お肉の煮込み料理、お米料理、やぎのチーズなどとよく合う。
エレガントなブーツがエチケットにあしらわれたこのワインは、ドレスアップして囲む大人女子会にぴったりだ!
7.和食に合わせるワインはこれだ!奇跡のコラボワイン、オーストリアのグリューナー・ヴェルトリーナー
使うブドウの大半は、オーストリアでは珍しい石灰質の土壌をもつトライゼンタール産。
ステンレスタンクで発酵、500Lの樽で数ヶ月熟成することでリンゴ、ピーチ、グアヴァなど豊かなアロマを実現している。酸味がフレッシュで、ミネラリーな味わい。
5,800円/オーデックス・ジャパン TEL:03-3445-6895
◆
ワインショップを眺めていると、コラボワインをしばしば見かけることがある。ワイン界のレジェンド的存在、オーパス・ワンもそのひとつだ。
最近、新しく登場したコラボワインがオーストリアにある。その9割がドイツ語圏で飲まれているという、オーストリアを代表するブドウ品種が、グリューナー・ヴェルトリーナーだ。
そんな現状に憤懣やる方ないのが、レンツ・モーザーという造り手。なにしろ、所有するブドウ畑がすべてグリューナー・ヴェルトリーナーというくらい、この品種に対する愛情が深い。
それで、親子ほども年が離れていながら、15年来の付き合いがあるマルクス・フーバー氏という若手とタッグを組み、グリューナー・ヴェルトリーナーから世界レベルのワインを造るプロジェクトを立ち上げた。
その名も『ニュー・チャプター』だ。
なんでも、世界的に評価の高い白ワインを片っ端から試飲し、グリューナー・ヴェルトリーナーに欠けているものを検証したらしい。その結果、フィネスとエレガンスが必要と考えたふたりは、リースリングとムスカテルをほんのちょっぴりブレンドした。
石灰質土壌のテロワールも相まって、後口はミネラリー。新たな章の幕開けにふさわしい、偉大な白ワインが完成したというわけだ。
口に含むと、フレッシュな柑橘のニュアンスがさわやかに感じられる。クリーンな酸とピュアな果実、程よい厚みがあるスタイルは和食全般と合わせやすい。
白身魚のお刺し身や、天ぷら、酢の物など、和食をメインとしたパーティーには、この上ない1本だ!
8.今のトレンド!キリっとシャープな、オーストラリアのシャルドネ
「GIANT STEPS Sexton Vineyard Chardonnay(ジャイアント ステップス セクストン・ヴィンヤード・シャルドネ)」
産地はオーストラリア南東部、ヴィクトリア州のヤラ・ヴァレー。
冷涼な気候と絶妙な収穫タイミング、それに人工的なものを極力排した自然な造りから、溌剌とした酸味にミネラル感、タイトに締まった体躯のシャルドネに。抜栓後、空気によ~く触れさせることが肝要。
6,050円/GRN TEL:03-6435-0400
◆
オーストラリアのシャルドネといえば、新大陸らしく、果実味たっぷりのおおらかな味わいというイメージが強い。しかし、それは10年以上も前のオージー・シャルドネ。
キリッとシャープな味わいをしたシャルドネが今は主流なのだ。
実は、世界中のワイン産地で一番トレンドに敏感なのが、オーストラリア。
特にメルボルンは世界的な食の最先端都市ゆえ、近くのモーニングトン・ペニンシュラやヤラ・ヴァレーのワイナリーがその影響を受けるのは当然のこと。
料理のトレンドの変化などにより、たっぷりとしたトロピカルフルーツや香ばしいオークの香りは鳴りを潜め、清涼感を伴う爽やかなフレーバーのワインに変化している。
このオーストラリアのシャルドネでおすすめなのが、ジャイアント ステップスの「セクストン・ヴィンヤード・シャルドネ」。
レモン、ライム、グリーンアップルに、スモークアーモンド、などのニュアンスが混じる香りが特徴。飲んでみると、クリーミーなテイストの豊かなボディに、ミネラルとグリーンマンゴーのような酸味が感じられる。
爽やかさとミネラル感があるので、アクアパッツァなど魚介の洋食と合いそう。トレンドに敏感な人の集まりなら、喜ばれること間違いなしの1本だ。
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