29歳―。
それは、節目の30歳を目前に控え、誰もが焦りや葛藤を抱く年齢だ。
仕事や恋愛、結婚など、決断しなければならない場面が増えるにもかかわらず、考えれば考えるほど正解がわからなくなる。
白黒つけられず、グレーの中を彷徨っている彼らが、覚悟を決めて1歩を踏み出すとき、一体何が起こるのか…。
◆これまでのあらすじ
吉永悠梨は、職場の先輩の晴夏に勧められマッチングアプリを始める。年齢を気にしない悠梨は、48歳の会社経営者の和生と親しくなり、食事をする。彼は、初対面にもかかわらず息子の航基を同伴してきたが…。
▶前回:「30歳を過ぎると市場価値が下がる!?」焦った女がマッチングアプリで19歳上の男と知り合うも…
愛の歪み【後編】
「晴夏さん、どう思います?普通、初対面で27歳の息子なんて紹介します?」
昼休み、悠梨は先輩の晴夏を誘ってランチに出た。
丸の内仲通りにある『ガーブ東京』に入り、ここまでの和生との経緯を愚痴まじりに話して聞かせる。
「それは…。吉永ちゃんに家族を紹介して、誠意を見せ......
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この記事へのコメント
悠理が馬鹿すぎてイライラした。
それで和生さんの過保護に拍車がかかったのかも。にしても早くアプリ退会して航基本人に婚活させないと次の被害者が出てしまう。