2022.12.20
『Bar Vie Lembranca』バーテンダーが推す、ウッドフォードリザーブの魅力
ニダール氏がまず訪れたのが、南青山の『Bar Vie Lembranca』(バー ヴィ レンブランサ)。
バーのオーナーであり、ミクソロジストである秋谷氏が生み出す独創的なカクテルが、美しく、美味しいと評判の一軒だ。
和洋折衷。アーティスティックな装飾をあえてモダンに崩したような遊び心のある店内には、多数のガラスのボトルが並び、研究所のような様相を見せる。
秋谷氏は、札幌、そして銀座のバーで経験を積み、2015年、銀座に自身のバー「Bar Vie Lembranca」をオープン。その後、現在の南青山に店を移転。
常に研鑽を続ける彼の座右の銘は「夢の叶うカクテル」だ。
好きな言葉として「優しい」を掲げる秋谷氏の生み出すカクテルは、彼の人柄を映し出しているかのように、優しい。
野菜、果物、ハーブといった素材を使い、飲む人の心に寄り添う一杯を提供する。
生き物の持つ生命現象がどのようにして制御されているかを学び、生物を分子レベルから理解する「生体制御学」を学んだという彼ならではのこだわりが、店に、接客に、そして生み出すカクテルに、込められている。
対するニダール氏は、数々の受賞歴を誇る著名なバーをロンドンで経営をする傍ら、バーテンダーの育成を支援し続けてきた実力者で、世界のバーカルチャーをけん引してきた立役者でもある。
2008年より『ウッドフォードリザーブ』のブランドディベロップメントマネージャーとなり、2013年よりブランドアドボカシーディレクターとして活躍している。
アドボカシーディレクターとは、アンバサダーのように自身の知名度に載せてブランドや商品を認知させるものではなく、そのブランドのエキスパートとして幅広い活動を行い、周知とともにブランドの発展をも担う役目を持つ。
酒を、バーボンを愛する、二人の邂逅や、いかに――?
「僕にとってオールドファッションドというカクテルは、ふくよかで、パワフルなもの。
でも、パワフルさに負けて飲み疲れてしまうのはいただけません。
やわらかくなめらか、それでいて独特の風味を損なわない『ウッドフォードリザーブ』は、まさにオールドファッションドにぴったりのバーボンだと思います」――そう秋谷氏は語る。
すると、嬉しそうに話を聞いていたニダール氏が「秋谷さんオリジナルのオールドファッションドをつくってくれませんか?」とリクエスト。
「独特のスパイシーさとキレ。その魅力を損なわないように…」と秋谷氏が即座に反応。
そこで誕生したのが、オリジナルカクテル『Open Fashioned Story』だ。
この一杯には、ミクソロジストらしい工夫が盛り込まれている。
薫り高いバーボンに相乗効果を与えるため「胡麻」をチョイス。
古来より健康増進の植物として重宝されてきた胡麻を、同様に重宝され愛されてきたバーボンとリンクさせた一杯が完成した。
『ウッドフォードリザーブ』に、自家製セサミビターズ、自家製セサミシロップ、自家製ゴマブレンドほうじ茶、自家製セサミソーダ、それから、角砂糖を1つ。
仕上げにオレンジの皮をねじり、香りをまとわせる。
ほうじ茶を使うのは、軽さとともに自然な苦みを加えるため。
また「冷やしすぎず、冷えなさすぎず」の絶妙なボーダーラインを保つのも、秋谷流のオールドファッションドのこだわりだという。
グラスの上には、秋谷氏手作りの胡麻を練り込んだチョコレートが、そして周囲には胡麻餡入りの最中と、セサミバーが並ぶ。
秋谷氏の作るカクテルは、添えられた甘味も含めて、一杯の作品になるという。
「とても、おいしい。胡麻の香ばしさとバーボンの香ばしさのバランスが素晴らしい!それに……秋谷さん、あなたは、すばらしい笑顔でカクテルをつくるんですね」
ニダール氏の口元がほころび、称賛が上がる。
「笑顔になっていますか? 自分ではあまり意識していないのですが、カクテルをつくることが好きだからかもしれませんね」
終始おだやかな、そして、まるで茶道の流れを見ているような美しい手さばきで、秋谷氏はカクテルをつくり上げていく。
「初めてのお客様がいらしたときは、さまざまな質問を通して好みや性格をインプットさせてもらうんです。
僕が美味しいと思っても、お客様それぞれに好みがありますから。しつこいくらいに質問してしまうこともあるんですよ」
では、ここで少し、二人の会話に耳を傾けてみよう。
ニダール:お店の居心地の良さも素晴らしいですね。和風のテイストをにじませながら、バーの格式を保っている。今回初めて日本を訪れて、日本のバーのレベルの高さに驚きました。
ところで、コロナ禍の影響などさまざまな社会的要因から、バーに求められることも変わって来たかと思うのですが、秋谷さんの目には、日本のバーのトレンドはどのように映っていますか?
秋谷:トレンドとして大きく変わったことは無いと思うのですが、今まで動いてなかったこと、やってこなかったことをするようになったと思います。
モクテルのブームや、デリバリー、明るい時間にお子様連れでバーを訪れるゲストが増えたことなどが、その一端でしょうか。
コロナ禍により、バーという存在を、より多くの人に知ってもらえるきっかけになり、バーの可能性が広がったのでは?と僕自身は感じています。
ニダール:『ゲスト』というのは、カスタマーやビジターと違い、特別な意味を持っている言葉だと思います。秋谷さんは、接客の際に心がけていることはありますか?
秋谷:初めてお店に来てくださった方と、常連の方で、接し方を変えることはありません。ただ、どなたにとっても『帰ってきた』と感じられるような特別感を感じてもらえるよう、おもてなしをさせていただいています。
ニダール:“おもてなし”の心は、まさしく日本ならではのサービスですね。それがバー文化にも根付いている。日本のバーは世界的に見てとても珍しいと思います。
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