人生のステージが変わるたび、女の友情はカタチを変える。
そしてドラマの舞台も…。夜の港区から、昼の港区に変わるのだ。
20代は深夜の西麻布で、30代は昼の麻布で。女たちは時に嫉妬し、時に優越感に浸る。
これは大人になった女たちが港区で繰り広げる、デイゲーム。
悪友たちとの嬉しい再会
よく晴れた土曜日。私は白金にある結婚式場を訪れた。
数回しか会ったことのない知り合いの結婚式に、招待されたのだ。
どうせ人数あわせだろう、と思いつつも出席の返事を出したのは、1ヶ月前のこと。
― あ、あった。
私は、席次表の中に自分の名前「森田サトミ」を見つけた。
それと同時に、同じテーブルに配置された懐かしい名前に自然と目がいく。
「仲川菜々緒…堀井優子…」
私は披露宴会場の入り口で、7年ぶりに会う友達の名前を声に出して読み上げた。
ふたりとは20代の頃、六本木界隈で毎週のように遊んでいた。
― 同い年だから、ふたりとも32歳か…元気かなぁ。
一時は濃密な時間を共にしていたけれど、結婚や引っ越しを機に会う回数が減り、連絡さえ取らないようになってしまう。
女ならば、誰でも経験があるだろう。
― よしっ。行こう。
バレッタで留めただけのロングヘアに、ブラックミニドレス。結婚式では非難されそうなルックで、テーブルに向かう。
「な~なおっ!よかったぁ。仲間がいたわ」
私は、金髪で大ぶりのピアスをつけている菜々緒の肩をポンと叩きながら、着席した。
この記事へのコメント
何となくイライラする展開になりそうだわ。