「女の敵は女」
よく言われる言葉ではあるが、これは正しくもあり間違ってもいる。
女同士の友情は感情が共鳴したときに仲が深くなり、逆に感情が衝突すると亀裂が生じ、愛情が憎しみへと変化する。
この亀裂をうまく修復できなったとき、友人は敵となる。
だが、うまく修復できればふたりの仲はより深いものになる。
ここに、性格が正反対のふたり女がいる。
ひょんなことから東京のど真ん中・恵比寿で、同居を始めたことで、ふたりの運命が回りだす…。
◆これまでのあらすじ
テレビ局勤務の諒子は、大学の同級生のマリと同居中。そんな中、学生時代に恋仲だった男・錠と再会する。マリのお節介な追及によって、彼の自分への真剣な想いを聞いた諒子は…。
▶前回:学生時代に好きだった彼と久々のデート。だが、待ち合わせ場所で女が幻滅したこととは
Vol.5 リアル・シスターズ
初めて会話をしたときから、マリはずうずうしい人間だった。
諒子は“そのとき”のことをぼんやりと思い出す。
それは、大学入学で上京した17年前のこと。
入居した学生寮で、大学が一緒なのはマリだけ。だが、ノリが合わなそうな彼女を、諒子は当初避けていた。
急接近した......
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この記事へのコメント
大学の頃、錠と寝たことあるんだよねとか今更言うか?