「脈アリだったのに…」美人CAとLINE交換したものの、まさかの既読スルー。男が起死回生のためにとった策
― あれ…。俺、前よりモテなくなってる?
大手商社勤務の航太(35歳)は、久しぶりに参加した食事会で“違和感”を感じた。
これまで数々の食事会で「1番人気の子」をゲットしてきたのに、今回は、女性陣からの反応がイマイチなのだ。
ショックを受け、自信喪失した彼が、起死回生のためにとった秘策とは?
「ああ、楽しい食事会だったな…。いい出会いもあったし」
ほろ酔い気分で、代々木上原の自宅に着いた三井航太はひとり微笑む。
丸の内にある大手商社に勤める彼は、同僚に誘われ久しぶりに食事会に参加した。相手の女性は全員綺麗だったが、その中に、ひときわ目を引く女性がいた。
CAとして働く、29歳の絵麻だ。
凛とした佇まいで、少しミステリアスな彼女は、男性陣の注意を引いていた。
― デートに誘ってみようかな…。
自宅のソファに寝転びながら、交換したての絵麻の連絡先を開き、さっそくLINEを送る。
『絵麻さん、今度ふたりで食事に行きませんか?』
絵麻と趣味のゴルフの話で盛り上がり、終始いい雰囲気だったので、航太は手応えを感じていた。
それに、航太は、ハイスペックなうえ端正な顔立ちをしているからか、20代のころから食事会に行けば、毎回1番人気の美女を射止めてきた実績がある。
返事を心待ちにしながら、とりあえずシャワーを浴びるためバスルームに向かった。
しかし、シャワーからあがっても、返事が来ない。
― 明後日からニューヨーク便だって言ってたから忙しいのかな。
そんなことを考えながら、眠りについた。
◆
そして、翌朝。
オフィスへ向かうエレベーターの中でもう一度LINEをチェックした航太は…仰天した。
メッセージの横に表示されている「既読」の小さな文字に気づいたのだ。
― え…既読スルー?
動揺しながらデスクに着くと、5つ下の後輩・和真が、機嫌よさそうに「おはようございます」と言った。
「航太さん、ちょっと自慢していいですか?」
「ん?なんだ?」