孤独な男と女のあいだに Vol.6

“家デート”ばかりだけど、求められると安心していた28歳女。でも、男の本音を知り…

東京で生きる、孤独な男女。

彼らにそっと寄り添い、時には人生を変えてくれるモノがある。

ワインだ。

時を経て熟成される1本は、仕事や恋、生き方に日々奮闘する私たちに、解を導いてくれる。

これは、ワインでつながる男女のストーリー。

▶前回:デートに15分遅れただけで…。エリートだけどモラハラ彼氏に言われた、酷い言葉とは


Vol.6 セッション


〈プロフィール〉
名前:静香(28)
経歴:東京藝術大学 音楽学部 器楽科・ピアノ専攻卒
   大手イベント制作会社 広報部 副部長


「さっきのナンパ、完全に静香のことしか見てなかったよね」

ランチ休憩で入った『虎ノ門ARBOL』で、同期の美和が言った。

30分前、虎ノ門ヒルズの前で若いスーツ姿の男2人に声をかけられたのだ。

「そんなことないよ。仕事中に連絡先教えて、なんて言われても迷惑よね」

「もー、静香は嫉妬しちゃうくらい才色兼備だからな〜」

― 才色兼備、ね…。

これまで、何度も言われてきた言葉だ。

私の父は、地元の富山でも有名な資産家で、母は美人ピアニストとしてテレビなどにも出演していたような人。そのため、幼いころから、羨望や嫉妬の混じった視線を常に感じて生きてきた。

そして私は今、業界最大手のイベント制作会社で広報部の副部長をしている。だから、この年齢にしては、お給料をもらっているほうだと思う。

彼氏は、同期の営業部のエース、達也だ。彼からの猛アプローチを受けて、2年前から付き合っている。

でも、私はみんなが思ってるほど“恵まれた人生”ではない。

「ねぇ、静香、聞いてる?達也くんのことで、ちょっと伝えておきたいことがあるの…」

美和に話しかけられて、ハッとする。注文を終えたあと、思わずボーッとしていたようだ。

「どうしたの?」

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
カップルで連弾、ステキだね!
2022/06/27 05:2299+
No Name
元カレより、もっと素敵な人と交際出来るみたいで良かったね。余計なことを教えて、別れるきっかけをくれた美和に感謝しよう。
2022/06/27 05:4199+返信2件
No Name
アメリカのステーキハウスだから、アメリカ(ナパ 産) の秀逸なワインを合わせたのね。
音楽用語で作品番号1番とか、この二人にピッタリ♡
2022/06/27 05:3467返信5件
No Name
ステキな話だねぇ🥺🥺

多分美和は嫉妬してたんだよね、後半は話に出てこなくなったから、距離を置いたのかな。でもそれで良いと思う。
2022/06/27 06:0253
No Name
馨と静香がタッグを組んで公演を作り上げた、そこに共鳴するワインだね。もちろん馨も静香も巨匠とまではいかないけど。
2022/06/27 05:3126
もっと見る ( 29 件 )

【孤独な男と女のあいだに】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo