『白金 酉玉』が徹底してこだわる鶏の鮮度と国産備長炭
緊張がいい感じにほぐれてきたところで、
「美味しそうだね?私も同じお酒もらおうかな」と、彼女がROKUに興味を示す。
店長の間嶋 俊氏が「焼き鳥にも合うんですよ」と声をかけた。
常時30種類以上の串が揃う『白金 酉玉 別館』。希少部位を供する焼き鳥店の先駆けとしても有名だ。
他ではなかなかお目にかかれない部位が食べられるその理由は、鮮度にある。
「使用する鶏は関東近郊の素材のみ。なぜなら、店で提供するのは朝さばいたものに限るからです。1日経つだけで風味も弾力も変わってきます。鶏は時間との勝負なんです」
この素材を、国産の備長炭で焼く。備長炭を選んだ理由は香りがいいのに加えて、火持ちが他と比べて断然長い点にあるという。
「部位によって火入の加減も全て変わってきますから、そこは譲れないポイントですね」
鮮度にこだわり、素材ごとにベストなタイミングを見計らい、最高のパフォーマンスを生み出す。それはまさにROKUがとる手法と同じだ。
店では客の好みでタレ、塩、どちらも提供するが間嶋氏がROKUに合うと二人にすすめたのはガーリックバターで仕上げた「みさき」。
みさきは、雌鶏の尻周りにある三角形の肉のこと(雄鶏でいうぼんじりの部分)。卵を産む雌ならではのしっかりとした腰回りの筋肉が、独特の食感を生み出す。
丁寧に火入された肉はぷりぷり、コリコリの弾力で、噛むほどに旨味が溢れていく。そこにROKUジンソーダを合わせると、口の中に溶け出した脂と旨味との相乗効果で、一体感が生まれる。
「ジンならではのキレと爽快感がありながら、香りはまろやか。個性の強い串をも受け止める懐の深さも、ROKUをおすすめできる理由ですね」
続いて供された店の看板メニュー「きんちゃく」も同様だ。
一見すると濃厚な味わいを想像するが、淡白な肉とあっさりした卵が絡み合い、しつこさは感じない。
「タレは鰻のタレと使っている調味料は同じ。ただそこに鶏の脂が溶け合い、継ぎ足されることで育っていきます。
店では山椒、七味、生姜の3種類の薬味を常備していますが、おすすめは山椒。爽やかな香りが鼻腔に抜け、ROKUジンソーダとよく合いますよ」(間嶋さん)
彼は、照り輝く名物を、さっと写真に収めて口に運ぶ。
『白金 酉玉』では、「みさき」や「きんちゃく」以外にも、「そろばん(せせり)」「こころのこり(ハツ元)」など、珍しい部位を多く揃えている。
その理由は、お客さんとの会話の糸口になるからだという。コミュニケーションを弾ませるという点では、ROKUのボトルデザインも同様だ。
越前和紙を採用したラベルを飾るのは、書家・荻野丹雪氏による力強い「六」の墨文字。さらに、ROKUの素材である6種のボタニカルなエンボスがボトルを囲う。
これらの上質なデザインが“日本”を物語る。
それぞれが、つくり手の丁寧な手作業により唯一無二の個性を放ちながらも、共鳴しお互いを高め合う『ROKU』と『白金 酉玉』。
本物を知る大人だからこそ、両者に魅了されるのだろう。