不動産選びの答えあわせ Vol.2

年収1,500万超のハイスぺ男子の婚活に異変。“恋愛と不動産”にまつわる最新事情とは

2.不動産選びの第1関門!「賃貸VS持ち家」どっちがお得なの?


さて、青山さんの本題に入る前に、よく話題になる問題についての解を1つご紹介しておきたい。

Q. そもそも、賃貸と持ち家はどっちがお得なの?

「僕の試算では、同じ広さ、同じ間取り、同じ条件の家に死ぬまで住むことを考えれば、間違いなく購入したほうがお得です。価格的には1.5倍くらいの差が出ると言ってもいいでしょう」 と断言するのは、不動産コンサルタントの沖有人さん。

さて、その理由とは??


「たとえば、30歳のときに分譲マンションをローンで購入し住み続けたとして、70歳で亡くなれば40年間住んだことになりますが、90歳まで生きれば60年間住むことになる。

購入した場合の費用は寿命にかかわらず同じですが、賃貸の場合では40年と60年では払う賃料が1.5倍に跳ね上がります。

住宅ローンは長くとも35年で終わります。その後支払うのは管理費や固定資産税だけ。

一方、賃貸マンションに住み家賃を払う場合は、死ぬまで払い続けなければなりません 」(沖さん)

沖さんによれば、明確に『買ったほうが安い』とのことだが、巷では『賃貸のほうが得』という意見も数多く耳にする。何が本当なの?

「実は、その話には落とし穴があります。比較する物件の条件が意図的に変えられている場合があるということなんです。

僕が目にした例を挙げると、70平米の持ち家マンションにかかる費用に対し、50平米の賃貸マンションにかかる費用を引っ張りだし『賃貸のほうが得!』と発信 していることがありました。

条件が同じではないんですから、比較になっていませんよね。

また、リフォーム代金や管理費、修繕積立金などを考えれば賃貸のほうが安く済むという意見もありますが、賃貸の場合も更新料がかかりますし、どう計算しても1.5倍の価格差を埋めるほどの出費にはなりえません」(同)

なるほど、そんなカラクリが…。

「また、現在では投資的な目線でマンションを購入する人が増えています。

少し背伸びしてでも、立地が良くグレードの高い物件を購入し、一定期間住んでから転売するほうが賃貸住まいを続けるよりトータルのベネフィット(価値)は、はるかに大きいといえると思います。

資産性の高いマンションを持っていれば、資産形成のために含み益が出ているときに売って現金化してもいいですし、住み替えを考えた際にも買い手がつきやすく安心です」(同)


さて、数値的な意味でいえば「家を買った方がお得である」ということはわかった。

では、それを青山さんが実際に家を買おう!と考えた場合、どのようなローンを組むのが正解なのだろうか?

彼の結婚観と不動産に関する考え方を今一度整理してみよう。

☑国家資格を持つ高収入女子と結婚したい!
☑夫婦共稼ぎで、住宅ローンの費用は折半(ペアローン)にしたい!
☑賃貸では借りることができない、高価格帯の住居を手に入れたい!
☑資産価値の高い物件に住まうことにより、自身の価値を高めたい!

さて、彼の要望は現実的なものなのか?

ファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんに聞いてみた。

Q. 都内で家を買うには夫婦共働きでないと難しいの?

「転職サイトDODAの2021年の年代別平均年収のデータによると、20代の平均的な年収が341万円、30代で437万円。青山さんは年収1,500万とのことなので、同じ20代の方の約5倍となります。

一般的に夫婦共働きを検討する収入層は、年収500~800万円台に特に多く、世帯年収を1,300万円と想定して、東京23区内の物件を購入することを目指している方が多いです。

青山さんもお話されていますが、一般的な年収では、東京23区で物件を購入しようと思うと、やはり高くて手が出ないんですよね。

青山さんが不動産の購入を考えて『よりハイグレードの家を買うために世帯年収を増やしたい』というお話や『結婚は合理的だ』というお話がありました。

これは一般の方にも同じ傾向があり、経済合理性を求めて結婚を考える人は増えている印象です 」(竹下さん)

合理性を求めて結婚…、なんとも色気がない話だが、これもまた現実だ。

「より高額な家を購入するために、結婚しよう」と考える青山さんの考えは、一般的な感覚と近いわけだ。

では、パワーカップルが2人の収入を合わせて家を買う場合、どんなローンを組むのがお得なのか?

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