世界で最も愛されているカクテルを味わう
素材も、熟成方法も、何もかもが違う「ブレット バーボン」と「ロン サカパ」。
2つの酒をオールド・ファッションドというカクテルに落とし込むことで、どんな“世界”が生まれるのだろうか。
「ブレット バーボン」がもたらす至福のひととき
『バー トレンチ』のオーナー、伊藤 拓也さんのおすすめの1つが、「ブレット バーボン」を使った「ブレット・オールド・ファッションド」。
「『ブレット バーボン』は、トフィーの香り、ショートブレッドやジンジャーブレッドのような香りを持ち、甘いながらもサッパリとしていて、軽やかな余韻が愉しめます。この優れた酒をより一層楽しめるのが、オールド・ファッションド。バーボンの豊かな香りにオレンジの爽快な香りが融合して、素材の特徴をよりよく引き出してくれます」
バーテンダーのロジェリオ 五十嵐さんは「ブレット・オールド・ファッションド」の魅力は「時間の経過を楽しむことにある」と語る。
ひとくち目はオレンジピールの香りと甘さを。氷が解けてゆくうちに、デリケートで上品な香りへと変化していく。
バーで過ごすひとときを共にするカクテルとして、これほど似合うものはないだろう。
古き良き時代を彷彿させる「ロン サカパ」
続いては「サカパ・ラム・オールド・ファッションド」を堪能。
「美しく赤みがかったダークアンバーカラーの『ロン サカパ』の魅力を思う存分楽しめるカクテルです。芳醇な香りと樽熟成由来のコク、滑らかな甘味を持つ『ロン サカパ』にビターズを加えることで、カクテルとしてさらに立体的な奥行きが与えられます」と伊藤さん。
ラムを使うことで、アルコール度を感じさせない味わいとなり、ベルベットのような滑らかな口当たりにも魅了される。
オールド・ファッションドに添える柑橘はオレンジやチェリーを使うことが多いが、バーテンダーのロジェリオさんは、あえて「レモン」を選択。
甘味が強いラムにシトラスなニュアンスを入れることで「甘味と酸味のバランスを取り、飽きずに最後まで飲んでいただけるよう工夫している」という。
「作り方のコツは、丁寧なステアリングです」
『バー トレンチ』で供されるオールド・ファッションドは、ベースが違えども「口当たりの良さ」と「滑らかな余韻」という特徴が付加されている。
氷を入れたミキシンググラスに、「ブレット バーボン」、または「ロン サカパ」を45ml。「ブレット バーボン」にはハニーシロップとアボッツ・ビターズを、「ロン サカパ」にはシュガーシロップとサンセット・ビターズを加え、酒が冷えるまで丁寧にステアリング。
氷を入れたオールド・ファッションド・グラスに注いでからビターズを2ドロップ加えることで、華やかな、そして印象的な一杯に仕上げている。
「オールド・ファッションドは、材料の数も少なければ、シェークのパフォーマンス、派手なガーニッシュもなく、一見、地味なカクテルに見えます。しかし、実は素材となるお酒の魅力を引き出す秀逸なカクテルで、ストレートやロックで飲むよりずっと親しみやすく、味や香りの変化も楽しめる奥の深い一杯です。食後のひと時、長い夜をゆったりと過ごす際の名脇役にぴったりのカクテルです。『ブレット バーボン』と『ロン サカパ』、お好みのベースで楽しんでください」と伊藤さん。
早速一口飲んでみる。旨い。ただただシンプルな言葉だけが脳裏に残った。
時間とともに、複層的な味わいに変わる「オールド・ファッションド」を
シンプルだからこそ奥が深いオールド・ファッションド。
これからバーデビューするという方も、存在を知ってはいたが、飲んだことが無かったという向きも、ぜひ最初の一杯に頼んでみよう。
◆今回撮影に協力してくれたのは・・・
オールド・ファッションドの魅力を教えてくれたのは、このお三方!
左から、バーテンダーのロジェリオ 五十嵐さん、オーナーの伊藤 拓也さん、そしてバーテンダーのアーサー 鷹 ロバーツさん。
日祝含めて週7日、18時〜26時まで営業。人気のバーだけあり週末は混雑必須のため、訪れるなら平日が狙い目!