2013.04.21
小石原はるかの 「偏愛スケジュール」 Vol.4A.Lecomte
懐かしく愛らしい
ケーキと再会
※こちらの店舗は、現在閉店しております。
“日本で初めて誕生したフランス菓子店”として長らく愛されていたパティスリーが『ルコント』だ。アンドレ・ルコントさんが1968年に六本木に開いたその店の歴史は、2010年まで続いた。
私の『ルコント』にまつわる記憶をひもとくと、1978年に六本木から移転した青山本店の光景が思い出される。小学生の頃、青山ツインタワーの中にある病院に通っており、その行き帰りに同じビルの地下にある『ルコント』に立ち寄ることが多かった。
一番好きだったのは、ネズミの形をしたシュークリーム「スウリー」。シューの中にとろりとしたカスタードクリームがたっぷり。その上、表面の白いフォンダンも甘くって、なんだか得した気分がした。
3年前に一旦幕を下ろした『ルコント』が、今年、めでたく再開した。広尾・有栖川公園そばに路面店を構え、地下にはゆったりとしたサロン・ド・テも備えているという、堂々のリ・オープン。かつて『ルコント』で働いたパティシエが集結し、懐かしい味はそのままに、そして新たな美味しさも提案していくという。
サロン・ド・テでランチタイムに食べられるキッシュや、朝食のヴィエノワズリーも、上質でベーシックな味わい。祝・復活!
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