SPECIAL TALK Vol.77

~自分の目で現地の状況を見て、伝える。興味の赴くまま、自分にできることを見つけてきた~

令和のニューリーダーたちへ

飢餓のない世界を目指して活動する国連の食糧支援機関「国際連合世界食糧計画(WFP)」。

2013年、WFP初の日本大使に任命されたのが、知花くらら氏だ。知花氏は2006年にミス・ユニバース・ジャパンで優勝、ミス・ユニバース世界大会でも2位という栄冠に輝いた。

その後、モデルとして活動するかたわら、学生時代から興味を持っていた教育分野で社会に貢献すべく、WFPのオフィシャルサポーターに就任。最貧国と呼ばれる地域を何度も訪問し、その現状を日本で伝えてきた。

日本人にとってなじみのない地域に飛び込んでいく知花氏の活動をとおして、バイタリティあふれる生き方、そして先行き不透明な時代を強く生き抜く姿勢を学ぶ。

知花くらら氏 沖縄県那覇市出身。上智大学文学部教育学科卒業後、2006年、ミス・ユニバース世界大会で第2位入賞。2007年、WFPオフィシャルサポーターに就任。ザンビア、フィリピン、スリランカなど、食糧難に悩まされる地域を訪ねては、現地の状況を日本で報告する。2013年、これまでの活動が認められ、WFP日本大使に任命される。モデルや女優としてだけでなく、短歌集の発行など幅広い分野で活躍中。

金丸:本日はモデルであり、国際連合世界食糧計画(WFP)の日本大使である知花くららさんをお招きしました。

知花:お招きいただきありがとうございます。

金丸:今日は西麻布にある『Li.nu(リニュ)』でお話を伺います。店名は「離乳食」が由来だそうです。ステーキがメインですが、野菜はこだわりの有機野菜のみを使用し、栄養価を考え抜いたうえで、美しいお料理でもてなしてくれるお店です。人が初めて口にする食事である“離乳食”をテーマに、シンプルで素材の原点に向き合う料理を目指しているそうです。

知花:コンセプトが面白いですね。非常に楽しみです。

金丸:知花さんは2006年、ミス・ユニバース・ジャパンでグランプリに輝き、同年に開かれたミス・ユニバース世界大会では2位を受賞されています。社会貢献活動にもとても熱心に取り組まれているとお聞きしました。

知花:WFPの活動には、2007年から携わっています。

金丸:WFPというと、昨年ノーベル平和賞を受賞しましたね。

知花:WFPの活動が多くの人びとの生活を支えているのを間近で見てきたので、とてもうれしいニュースでした。

金丸:活動に新型コロナウイルスの影響はありますか?

知花:ありますね。これまで私は年に1回、現地視察を行っていましたが、昨年はできませんでした。今年もどうなるか……。

金丸:現地視察というのは、やはり最貧国と呼ばれるところに足を運ばれているのでしょうか?

知花:ええ。主に食料が不足している地域を視察しています。これまで10ヶ国以上を訪問しました。

金丸:実際に現地はどのような状況なのですか?

知花:国によってそれぞれ状況が違いますし、貧しさの質も違います。たとえば2018年にネパールを訪ねましたが、地形が独特で、丘陵地帯と平野部に居住地がわかれています。丘陵地帯は災害が多いのですが、段々畑で農業を営んでいます。一方の平野部は農業には暑すぎるのか、非常に貧しくて。

金丸:平野部のほうがなんとなく裕福そうなイメージですが、やはり現地に行かないとわからないものですね。私もかつてボランティアをしようと、貧しい国を訪れたことがあります。今日は知花さんが見てきた光景に加えて、知花さん自身がこれまでどのように生きてこられたかもじっくり伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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