ニュースな女：「今更なに？」別れて1年後に知らされた、元彼の衝撃的な告白

シンクタンク勤務の元カレの場合

今度は、男性の意見も聞いてみたくなった。

「ねえ、最近どんなデートしてる？」

帰宅した後、1年ほど前に別れた元カレのゴウ（30）に電話してみた。彼はシンクタンク勤務で、推定年収900万。

お互いにヨリを戻す気はないうえに、付き合っているときや別れるとき、散々醜態を見せているので、今さら気を使わなくていい。

東京で女が頑張るには、こういう参謀役のような存在が一人は必要だ。

デート代の相場が知りたい、と正直に尋ねる。

「何回目のデートかにもよるけど、本気で相手を落としたいときは金のことは考えないなぁ。鮨でもフレンチでも、その女が好きそうなところを予約するかな」

ふーん、と相槌をうちながら、ゴウに鮨をごちそうしてもらったことなんてあったっけ、と思い返していた。

「“それほどでもない”相手なら、ちょっと節約して1万から2万ってとこかな」

「へぇ。で、その節約デートだと、どこに行くの？」

彼によると、午後3時くらいに原宿に集合。

コンビニでアイスやビールを買い込んで、公園でまったり過ごす。

このとき、コンビニでは値段を見ずに食べたいものをがんがんカゴに入れていくことが、節約を感じさせないポイントらしい。

2時間程度で表参道のほうに引き上げ、ウィンドウショッピングをしながら夕食のお店に移動。

「最後に行く店をケチるとデート全体が貧乏くさくなるから、そこは注意な」

ゴウは、コスパ的にここがオススメ、ととあるイタリアンのお店を挙げたが、聞いていて、私はどんどんムカついてきた。

―そのまんま私と行ったデートじゃないか！あれは節約デートだったのか！

そう。ゴウとは公園デートとの後、彼の家に持ち帰られたのがきっかけで、付き合い出したのだ。

生涯で一番愛した女と思われてなくてもいいけど、“本気で落としたい相手ではない方”に振り分けられていたなんて、腹立たしい。

言っとくけど、そのデート、節約していることが丸わかりだったし、ビールだのアイスだののおかげで広い公園で切羽詰まってトイレを探すハメになったし、たいしていい思い出はない。

それでも私は、「すごくいいデートだね」と褒めておいた。

「そう？まあ、ある程度会話力がないと、このプランは無理かもな」

ゴウはどこか嬉しそうだ。

いつかご自慢の「節約デート」で失敗すればいい。私と別れた男が、私より幸せでも困るもの。

「さすがゴウ」

爪が白くなるほどスマホをギュッと握りしめながら、私はふんわりと笑った。

だって私は、誇り高き女だから。

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