「婚活しているのに、結婚できないんです…」とぼやいている女性に物申す。
流れに身を任せてゴールにたどり着けるほど、人生は簡単じゃない。
類稀なる美貌や才能も無い人間は、頭を使ってストラテジック(戦略的)に生きていかねばならない。
あらゆる経験をデータ化し、出会った男は全てエクセルで管理。
理想の相手も、理想の人生も、欲しいモノは何だって手に入れる、ストラテジックに生きる凛子(25歳)の手練手管をご覧あれ。
「ねぇ聞いてよ。5年も同棲してた彼に30歳になった途端フラれちゃった。人生詰んだわ…」
目の前で三十路女が泣いている姿を、25歳の凛子(りんこ)は冷めた目で見つめていた。
—礼美さんったら、なんて馬鹿なのだろう。同情の余地もない
二人は同じコンサルティングファームに勤める秘書同士。礼美は5歳も年下の凛子を度々ランチに誘っては、一方的に恋愛相談をしている。
「喝を入れてもらいたい」と懇願され、丸の内にあるイタリアンに誘い出された。
フラれてから食べ物が喉を通らないという礼美は、パスタをゆっくりとフォークに絡ませながら、涙を滲ませて同情を求めてくる。
凛子はそんな礼美を見て、舌打ちしたい気分になる。
結婚適齢期である20代の黄金期を、たった一人の男に捧げて棒に振るなんてやっぱり馬鹿だ、なぜもっと“ストラテジック”(戦略的)に生きないのかと不思議に思うのだ。
この記事へのコメント
人生逆算して生きるのは私には出来ないけど、他人事として眺めているには面白そう!