東京テラス族 Vol.2

「う、嘘だろ…!?」34歳の男がずっと憧れていた美女の、衝撃のヒミツとは

「お待たせ」
「もー、また裕太遅刻!?本当に毎回遅れてくるよね」

いつものテラス族のメンバーである優子、麗華、修二と待ち合わせをしていた『TWO ROOMS GRILL | BAR』へ到着すると、既に皆集合しており、早速優子に小言を言われてしまった。

アメリカンな雰囲気が漂い、来ている人たちも国際色豊かで、海外に来たような開放的な気分になれるこの店。青学から目と鼻の先にあり、渋谷からも徒歩10分という好立地で、このテラス席から見える景色が好きだった。


「裕太はいつも遅刻だよね」
「ゴメンナサイ」

麗華のふわっとした笑顔を見て、僕は頭をかきながら謝る。

今日も麗華は白のワンピースがよく似合っており、その長くて美しい髪に、不意に触れたくなる衝動に駆られた。

—ごめん、裕太とはやっぱり付き合えない。

そう麗華に言われたのは、大学4年の夏だった。幼い頃から親同士の仲が良く、家族ぐるみの付き合いだった麗華。

もともと雰囲気があって美少女で有名だった彼女が大学生になり、一度は交際にこぎつけたものの、半年も経たぬまに振られてしまった。理由は、結局今でもよく分からない。

若すぎたせいなのか、僕が未熟だったのか…それ以来麗華は僕と“友達に戻る”と決め、今でもこうして友達付き合いが続いている。

「裕太は何飲むの?」
「あぁ、俺は車だからアイスコーヒーで」

ハッと我にかえって答えると、優子が僕の注文をそそくさと店員さんに伝えてくれていた。

僕が、優子の気持ちを僕が知らないと言えば嘘になる。出会った時から、何となくその好意に気がついてはいた。

美人系の麗華とは真逆のタイプで、どちらかと言えば小動物のようで可愛い系の優子。大学時代、麗華から“友達”と紹介されてからの仲になるが、一体いつから僕に対する好意が芽生えたのか、正直わからない。

僕の麗華に対する思いと、優子の僕に対する思い。

永遠に交錯したまま、僕たちはこうしていびつな友達関係を続けているのだ。

「優子ってさ、結婚しないの?」
「え?何突然」

アイスコーヒーのグラスについた水滴を一生懸命拭っている優子に、思わずそう尋ねてしまった。

何故なら、優子のようなタイプが何故独身でいるのか分からなかったからだ。

可愛くて性格もよくて、気立ても良い。この中では一番先に優子が結婚すると誰もが信じて疑っていなかったが、彼女もまだ独身街道を貫いている。

「まぁ早く結婚したいとは思っているけど、やっぱり好きな人と結婚したいし…」
「そっか。まぁ、いろいろあるもんな」

そんなやりとりをしていると、横で僕たちを眺めていた麗華が、突然こんなことを言い始めた。


「っていうかさ、二人デートしてみたら?」

この記事へのコメント

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No Name
えっと、20代の若者の話じゃないんですよね?たしか。。。
2020/07/25 06:2171返信5件
No Name
4歳も学年が下で大学から入学の優子が、裕太、修二って呼び捨てしてるのってなんか違和感。
4つも年下だと、大学時代も接点無しなのに。テラスが好きってこと以外に、どんな共通点があるのだろうか。
2020/07/25 06:3453返信20件
No Name
お蝶夫人がオッサンと歩くなんて!
2020/07/25 05:2748返信36件
No Name
なんか4人ともガキっぽく感じちゃうね
2020/07/25 07:3626返信5件
No Name
なんだか、相変わらず
現実離れした話だなぁ
なぜか、入り込めない
2020/07/25 07:2021返信3件
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