東京 ブラン・ニュー・デイズ Vol.7

「これ誰の?」男の部屋で見てしまった、ブランド紙袋の中身

あなたの暮らしに彩りをあたえてくれるものって何ですか?

日常を豊かにし、気分を上げてくれるモノ。

これはそんな“モノ”を見つけた主人公たちのオムニバスストーリー。

前回は、ジョンロブの靴を購入し自分に自信がついた男を紹介した。今回は彼の友人、椿が見つけた「モノ」に触れてみよう。


―はぁ。またやってしまった…。

土曜日の朝。

気怠い身体を起こすと、雄大(ゆうだい)が隣でスヤスヤと寝息を立てていた。ブランケットからチラリと覗く小麦色の肌は、悔しいけど綺麗だ。

床に脱ぎ散らかしたままの下着を身につけ、雄大の分は綺麗に畳む。

彼を起こさないように気遣って身支度をし、朝ご飯まで作ってあげる自分は何てお人好しなのだろうか。

「30にもなって、何やってんの。そんな男早く切って次行きなよ」

「ホント。その男、椿のこと完全にナメてるよ。悔しくないの?」

友達からは呆れ顔で諭される。

―そんなこと分かってる…でも…。

これ以上彼を問い詰めて、捨てられるのが怖いと思うほど、椿の中で雄大が大きな存在になっていた。

「椿、好きだよ」

逞しい腕に抱かれ甘い言葉を囁かれると『今日こそ別れよう』と決心していた気持ちが、どこかに消えて無くなってしまう。

―あんなこと言われたのに、まだ好きなんて私もどうかしてるよね。

1ヵ月前に彼から受けた仕打ちを思い出すと、どうしようもなく虚しくなる。

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