キッチン・マン Vol.3

彼女が絶えないモテ男。28歳にして初めて指摘された、致命的な弱点

モテる男は料理ができる?

近頃、「料理に目覚める男子」が増えてきている。

外資系IT企業で働く大智(だいち)は、食事はもっぱら外食かUber Eatsのズボラ男子。

だが、遠距離片思い中のスミレの気を引きたくて料理を始める。

ステキ料理男子ができあがるまでの料理と恋のストーリー。

◆これまでのあらすじ

スミレが「しばらく彼氏はいらない」と話していたことを大智は知りショックを受ける。


「スミレちゃんと3週間位ずっとLINEしてたのに、彼氏いらないなんて聞いたことなかったよ」

洗い物の手を止めて、章二は大智の目をじっと見つめた。

「大智はさ、実家は世田谷で中学から慶應ボーイ、仕事もデキる。おまけに性格も優しいしそこそこイケメン、そりゃモテるよ」

「う、うん…」

章二は、キッチンバサミで小気味よくパクチーを切りながら言葉を続けた。

「言い方きついけどさ。大智って何もしなくてもモテるから、実は女の子の気持ちを察することが苦手なのかもしれないよ」

大智は言葉に詰まった。

何故なら元カノに言われた言葉と同じだったからだ。

章二の言う通り、大智は小さい頃から勉強もスポーツも得意で、恋愛に積極的な訳ではないが彼女が絶えなかった。

好きになる子は大抵振り向いてくれたし、相手から言い寄ってくることも少なくなかった。

「大智にはまだ心開いてないから、スミレちゃんは本心を話せないんじゃないかな」

ー俺は相手の気持ちを読むのが下手だったのか…。それに、スミレちゃんに会うまでは女子からのLINEなんてマメに返信することもなかったしな。

スミレとのLINEのやり取りも、大智が送る内容は自分の日々の出来事ばかりだ。言われてみれば会話が続かないのも当然だった。

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