2020.05.06
結婚のキメテ Vol.1久しぶりに体調を崩した大地さんは、家で寝込みながら愕然としたという。
「あれ?俺って、ひとりなんだ、と」
冷蔵庫には食料もないし、氷枕もない。一瞬、“このままどうなるんだろう”と不安がよぎる。
稼ぎが増えるに従い、部屋は広くなった。けれどもその分、シンと静まり返ったガランとした部屋は寂しく、窓から見える東京の景色が虚しく見えてしまう。
「何のために、仕事を頑張ってきたのかなぁとふと思ったんです」
“もう一人で寂しく、ひたすら寝るしかない”。半ばそう諦めかけていた時に駆け付けてくれたのが、みゆきさんだったのだ。
「その時のみゆきは物凄く心配そうな顔をしながら、両手いっぱいに、果物などの食材や看病グッズを買ってきてくれたんです。あの細い腕に、よくそんな荷物を抱えられるなと思うくらいの量で」
“あの時のみゆきの顔と姿は、一生忘れられない”という大地さん。
みゆきさんが来てくれた瞬間に、嬉しさと安堵感で胸がいっぱいになった。さらに彼女は、その場でパパっとリンゴを剥いてくれ、おかゆまで作ってくれたそうだ。
結婚のキメテ:病気になって孤独を感じた時に、献身的に看病してくれたから。
そしてここからが、大地さんの結婚のキメテである。
「みゆきは普段、どちらかというとおっとりしているタイプなんです。でもその時は、買ってきてくれた氷枕を慣れた手つきで替えてくれ、テキパキと看病してくれました。そしてその瞬間、僕は突然“彼女と結婚しよう”と思ったんです」
一人で寂しい時に、まるで救世主のように現れ、そして看病してくれた彼女に対し、大地さんの中で今までにない感情が湧きあがってきた。
「ものすごくみゆきが愛おしくなったんです。もちろん、今までも好きという感情はありました。でもその瞬間に抱いた感情は、それとは全く違うもの。生涯かけて彼女を僕が守ろうという、責任を伴った愛情でした」
また手際よく看病してくれたみゆきさんを見ているうちに、今後の人生を一緒に歩んでいける安心感も生まれたのだ。
「今後何かあった時に、彼女と一緒なら乗り越えられるんじゃないかなと思ったんです。彼女が母親になり、子供がいる姿も容易に想像できました」
そう話し終えると、一息ついた大地さん。そして、少しだけ恥ずかしそうにこう教えてくれた。
「一人で生きていくのも良いけれど、誰かと一緒に生きていった方が、人生は二倍実りあるものになる。そう悟った瞬間でした」
この言葉通り、大地さんは現在結婚して良かったと心底思っているそうだ。
「もうすぐ1歳になる娘が、可愛くて可愛くて…」
お子さんの話になった途端に目尻が下がった大地さんの様子から、相当家族愛が強いことは容易にうかがえる。
以前の彼は”結婚制度に疑問を持っていた”はずなのに、今は全く異なるが…。
「今では結婚に対する考えがガラリと変わりました。守りたい人がいるならば、きちんと守ることができる。結婚はそういうものだと思っています。それに交際と結婚は全く違うもの。法的効力も伴うのはもちろんのこと、気持ちの面でも”男のケジメ”がつく、とでも言うのでしょうか」
そんな大地さんだが、最後に私たちにこんな話をしてくれた。
「結婚を決意することは、責任感を伴いますし、簡単なことではないかもしれません。でも意外に結婚をしてみたら、もっと早く決意しても良かったかなと思うほど。本当に好きで守りたいと思う相手ならば、“結婚するのはいいことだよ”と今は胸を張って言えますね」
昔は結婚に対して夢を抱いていなかったのにも関わらず、現在の彼はとても幸せな結婚生活を送っている。
彼の姿を見ていると、こちらまで幸せな気持ちになれた。
*皆さまの結婚のキメテはなんですか?是非コメント欄にご投稿ください!
▶NEXT:5月13日 水曜更新予定
結婚を躊躇していた女性の背中を押してくれた人物とは
常日頃からアレコレ口も手も出すオカンタイプだと、テキパキ看病されても、守りたい人とはならないと思う。
さしさせそ、プラス上のことを覚えておこうっと。
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