女は「八寸」に喜び、男は「土鍋ごはん」に高まる!春は背筋を伸ばして懐石へ行きたい!

懐石において八寸はフォトジェニックさで女性を喜ばせ、同時に旬の恵みが一堂に会する華やかな膳。

一方で、食材が勝負となる〆のごはんは男の胃袋を満たす。

いずれも、店の個性が表れる和食の見せ場なのだ。

甘鯛の塩焼き、それぞれ異なる仕立てとなっている春の野菜の盛り合わせ(たらの芽、菜の花、つぼみ菜、そら豆、みょうがたけ)、生ウニなどが並ぶ八寸。温度差も味付けの差も多彩な八寸は、ひと口ごとが楽しい逸品だ


旬の恵みが並び、卓上で春を知る瞬間
『乃木坂 しん』

『乃木坂 しん』の八寸は食べる者の舌と心を刺激する構成だ。

「熱々のものを必ず入れ、温度に変化を出しています。出汁で炊いたものもあれば、甘めのものも酸っぱいものもある。味わいにも抑揚が大事」と店主の石田伸二さん。

結果、海と山の食材が多彩に並ぶ八寸は、美しいのはもちろん、ひと口ごとに楽しい発見が続く。

刻んだフキと出汁で炊いた米を蒸らす際にホタルイカを入れ、仕上げに揚げたフキノトウを混ぜたごはん。春菜の苦味がホタルイカの旨味を引き出し、米粒は絶妙な塩梅で炊き上げられている。コース¥15,000より


そして、土釜ごはんでは店主の親戚から直送される徳島県産ヒノヒカリを使用し、春であればホタルイカとフキノトウが具材となる。

コースを通して素材の個性をストレートに伝える料理を提供するが、ごはんでも具材の風味を大切に味つけは控え目。

炊きあがってすべてを合わせた時、米はホタルイカを美味しく食べるための名脇役として人に口福を与えてくれる。

カウンターは6席、テーブル8席、座敷が2部屋あり。ゆったり寛げる木目のカウンターで上品で繊細な懐石をしっぽり味わう多幸感は格別!

八寸は右上から「焼きそら豆とほしこの飯蒸し」「稚鮎の薄衣揚げとたらの芽の天ぷら」「蕗の土佐煮と飯蛸の木の芽味噌がけ」「菜の花と蒸しあわびポン酢ジュレ掛け」。最小限に抑えた味付けに季節の香りが息づく


ひと口ごとに広がる多彩な味に心ときめく
『銀座 和久多』

木を多用した設えと、ほのかに薫る香におもてなしを感じる銀座8丁目にある『和久多』。

素材本来の美味を追求した正統派の懐石コースが魅力だ。八寸にはあわびや飯蛸、若鮎など、贅沢な食材をふんだんに盛り込む。

とくに素材の味がダイレクトに出る山の幸は、秋田産と京都産が外せないという。

「体に優しい味付けが基本。素材に合わせて冷感のジュレをかけたり、出汁の使い方を変えます」と、店主の亀山昌和さん。

花懐石¥15,000の一例。古式精米法で精米したゆめぴりか9:ササニシキ1のブレンド米を雲井窯の土鍋で炊き上げた土鍋ごはんは、絶妙なおこげ加減が食欲をそそる。柔らかく肉厚な京筍と巻海老が風味豊か


〆の土鍋ごはんは、ふたを開けた瞬間の高揚感を大切に、海山の幸を必ず数種類は盛り込むのだとか。

彩りの巻海老をのせ、いい塩梅についたおこげの食感を楽しむ。店主自慢とあり、雅味で自然の恵みを感じられる。

贅を知り尽くした大人にこそ、味わってほしい。

エレベーターを降りると、この暖簾が迎えてくれる。品の良いお香の香りと共に、一歩足を踏み入れただけで癒される。

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